松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

私論

個人か,組織か

「個人か,組織か」どちらがより重要かといえば,私は個だと思っている。 より詳細にいえば,「個と組織は共犯関係を結ぶべき」だと考えている。 これは,個と組織がどちらが上,どちらが下ということはなく,まったくフラットであることを前提にしている。 …

(一部訂正)京都橘大学の勢いがすごいと書いた記事

今朝がた標記の記事を投稿しましたが、一部訂正します。 くだんのプレスリリースをよく読むと、最後に次のようなことが書いてあります。 国際英語学部を設置した場合、人間発達学部英語コミュニケーション学科は2017年4月から学生募集を停止します。 つまり…

京都橘大学の勢いがすごい―国際英語学部(仮称)を設置計画中―

京都橘大学の勢いがすごい。 先日もすごいプレスリリースが出ていた。 少し長いけれど引用しよう(赤字は引用者)。 京都橘大学(京都市山科区、学長・細川涼一)は、2017年4月開設に向けて同大6つ目の学部となる「国際英語学部(仮称)」の設置準備を進めて…

「ユーチューバーになれる学部」という発想のあほらしさ

昨年末だったか、東洋経済オンラインの記事で、就職を意識した高校生のための進路相談と題して、「Youtuberになるには、どんな学部がいいのか」というものがあった。 端的にいえば、ユーチューバーになるには情報系の学部に行った方がいいのか?という相談で…

勉強をすることは本当にいいことなのか?知らない方が幸せということもある

一年以上前から考え続けていることだが、勉強をするということは本当にいいことなのだろうか? 自分の幸せというものを考えたときに、「知らない方がいい」ということもあるのではないだろうか?たとえばこういうことだ。 私の地元である京都府八幡市は、必…

生き急いでいると言われることもあるが…

並の人間は20代ぐらいまで、時間は無限だと思い込んでます。だから今すぐ行動する必要はないと思ってる。30代から40代になると、もう若くないとかいう理由で頭も身体も動かそうとしない。50代すぎてやっと、今すぐやらなきゃ一生何もしないで終わるという切…

木下斉さんのツイートが相変わらずキレキレである。→「行動するところに価値がある。気づいた者の責任をまっとうせず、自分が気づいていることだけを誇ることは、気づかない人より罪深いと思う。」

相変わらずキレキレやなと(笑)何かに気づき「自分は知っている」ということを誇ったところで状況は変わらない。そこからその問題の解決策を構想し、行動するところに価値がある。気づいた者の責任をまっとうせず、自分が気づいていることだけを誇ることは…

自己研さんは強制できないが・・・

こちらの記事を拝見しました。 blog.livedoor.jp 少し引用します。(赤字は引用者) 人に聞くのは調べるより早いですが、本質的な理解につながらないのでまた何かあったら聞くことになります。 せめてこのページに書いてあることぐらいは調べてから聞いてほ…

まだメール・コミュニケーションで消耗してるの?

はい,消耗してます……。 とはいえ,どの程度消耗しているのか,自分でも客観的に把握していなかったため,先週1週間,毎日受信メールと送信メールの数をカウントしてみました。 結果は以下のとおりです。 1/18(月) 受信メール:50 送信メール: 01/19(火…

学生の成長が、自分の器におさまってしまうという問題

私は学務系の部門にずっといたこともあって、自分の仕事はいかに学生の可能性を伸ばすかというところにあると思っている。 そうした時に、標記のような限界を覚えることがある。 不安と言い換えてもいいかもしれない。学生の成長は、結局自分の器の範囲に規…

やる人と責任とる人が違うのは当たり前

仕事は組織的に行っているので、やる人と、やった結果の責任をとる人は、通常違っている。 しかしながら、たまにこの点を誤解している人がいるような気がする。 自分以外の誰かに対して何かをお願いしたときに言われることがある。 いわく、「責任がとれない…

個人の能力にはグラデーションがあるということを真面目に考えれば、報酬は雇用形態ではなく職務や生み出す価値で決定されるべきであるという発想に自然と行き着く

いわゆる大学職員の高度専門職論などにおいても、見逃されがちなんじゃないかと思うのがこの点です。 個人の能力にはグラデーションがあります。 その心は「明確な差があって、しかもわかりにくい」ということです。 ここで言う差には、量的なものと質的なも…

SMAPをサラリーマンにたとえることは妥当なのか?

標記のような言説をさまざまなところで拝見した。 著名な方でいえば、中央大学の竹内健先生や、池田信夫氏など。 組織を抜けられないSMAPもまた組織人であって、雇用が流動化しておらず、独立等が難しい日本の企業社会の縮図としてみる論調に見えた。 たしか…

「紳士とは何か?紳士とは,その業界のトップを牽引する人である」―京都橘高校元校長,木内正廣先生の言葉―

京都橘高校の思い出 私は,京都橘高校という私立学校に2001年に入学し,3年間の高校生活を過ごした。 当時はいいことも悪いこともあったはずだが,人間の記憶というのはエラいもんで,基本的にいいように上書きされている。 今でも高校の友達とはよく遊んで…

若いときはむしろ傲慢な方がいい

最近他人にアドバイス的なことをしているときに,「自分が一番エラいくらいの気持ちでいたらいい」と,随分なことを言ってしまった。 ただ,その相手は自分より年下である。 そうした随分なアドバイスをしながら気づいたのが,人間は若ければ若いほど傲慢な…

「書くこと」の原体験

「書くこと」の私の原体験は,たぶん小学生の時に遡る。 それまでも,読書はしていた。 しかしながら、「書くこと」にはそれほどの関心をもっていなかったように思う。 ところが,あるとき作文を先生に褒められ,家族に褒められしたときに,「書くこと」の面…

教員にはない職員の強み

以下に、教員にはない職員の強みを記してみたい*1。 ①学生の指導はしない 通常、学生は教員に評価される。 具体的には、授業の評価として、優、良、可、A、B、Cといったランクをつけられる。 もちろん、学生視点で見れば、小学校のように一人の教員から評価…

「携帯電話」は死語

少し前から思っていたのだが、「携帯」「ケータイ」「携帯電話」といった言葉は、もはや死語なのではないだろうか。 どういうときに思うのかというと、電車の中にいるときである。 「携帯電話の電源はお切りください」というアナウンスがかかるたび、猛烈な…

「大学院で何勉強してんの?」

年末年始に何度か受けた質問である。 これに対する答え方にいつも迷ってしまう。 「大学のことやで〜」 「教育学研究科やから、まあ教育やな」 「教育学の中の高等教育論っていう分野です」 なんとなく、上記の3つのうち、いずれも浅薄すぎる気がするのであ…

年末の風物詩である『プロ野球戦力外通告2015―クビを宣告された男たち』を見ている

「このままでは,結婚式を無職で迎えてしまう」 厳しい世界やなしかし。 実力だけではなく,運も必要な世界なんだろうと想像する。 プロ野球では,自分より年下の選手が平気でクビになる。 「年俸が高いハイリスク・ハイリターンだから当然」という向きも当…

1年以上,1日1記事を書き続けてわかったこと

一定の期間で一定の成果を残すということ 昨年の11月から,1日も欠かさず記事をあげています。 ただし,これは「毎日書いている」ということではありません。 まとめて書いて投稿したり,あと忙しすぎて書けなかった4月上旬は,事後的に投稿したこともありま…

Between(2015年12月-2016年1月号)特集:広がる成長支援の担い手~「職員」の力を生かす~を読んで―教員,職員,高度専門職といった身分アプローチの限界―

先日,標記の特集を拝見した。 感じたのは,「教員,職員,高度専門職といった身分アプローチの限界」である。 求められているのは,「仕事アプローチ」ではないか,という風に思った。 「あなたは教育者である」と「私は教育者ではない」の根っこは同じ た…

シンポジウム等で録音をしている人

シンポジウム等で録音をしている人をしばしば見かける。 先日の課程認定説明会でもそうであったし,全私教協等でもそうである。 机があれば録音機器を置いている人もいるし,机がなければポケットに入れている人もいる。 ところで,このような状況というのは…

「お前はthinkばかりでdoがない」

これは,高校生のときにお世話になった先生に言われた言葉である。 さらに,この前段階として,「高校生のときから変わっていない。悪い意味で」という言葉もあった。 それがちょうど,3年ほど前の話である。 以来,とにかくdoを気にしてきた。果たして自分…

中途採用の職員が力を発揮しやすい大学の状態

近年ではさまざまな大学で職員の中途採用を行っている。 今日は,中途採用の職員が,どういう状態を備えた大学であれば力を発揮しやすいのか,ということを考えてみたい。 なお,ここではあくまでも他の職種から転職してこられた方を対象とし,前職も大学職…

前置きなしに本題に入りたい

大学行政管理学会で分科会を企画してから3か月がたった。shinnji28.hatenablog.com 終了後に、「今は君たちのような進学者が組織に必要なことをおもんぱかっている状態だ。そうではなくて、本来は組織も<何が必要か>を用意しないといけない。そうじゃない…

プレゼンに練習はいらない

プレゼンの練習はしていない。 シミュレーションは脳内でするが,リハーサルはしない。 基本的にぶっつけ本番である。 こんなことでは,「いつかとんでもない失敗を犯すのではないか」と思ってきたが,今のところなさそうである(と,自分では思っている)。…

プレイヤーとオーディエンスの違い

プレイヤーとオーディエンスの違いについて,ときどき考えている。何かをしたいと思ったとする。 オーディエンスは,「何かをするには,まだこれが足りない」と言う。 あるいは,人のやったことに対して「もっとこうすべきである」と言う。 「上司がダメだ,…

仕事とプライベートはわけられるのか?

結論から言うと、難しいのではないかと考えている。 自分は無理であるということに途中できづいた。 働き始めた頃は、仕事とプライベートをいかにわけるか、ということをすごく気にしていて、仕事はあくまでも生活の手段であり、プライベートとは完全に切り…

中身の話をしているのに突然立場の話になるという問題

特定のテーマ、つまり中身の話をしているときに、突然立場の話で返されるという問題がある。 いわく「私には判断できない」「自分の立場では…」といった言葉である。 たしかに、話の中身は立場に規定されるところがある。 特に判断を迫られる状況になると、…