松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19.  なお,以下のnoteは今後も更新する可能性があります.https://note.com/smatsumiya/(2024.8.1.追記)

年末の風物詩である『プロ野球戦力外通告2015―クビを宣告された男たち』を見ている

「このままでは,結婚式を無職で迎えてしまう」

厳しい世界やなしかし。
実力だけではなく,運も必要な世界なんだろうと想像する。
プロ野球では,自分より年下の選手が平気でクビになる。
「年俸が高いハイリスク・ハイリターンだから当然」という向きも当然あるが,中には矢地選手のように,決して高い年俸をもらってきたわけでない選手もいて,戦力外通告は同様に訪れる。
特に中後投手の,死球/四球/四球の投球には心動かされた。
緊張のあまり足が震え,自分のベストが尽くせず,家で待つ奥様に結果を伝えられない。

「あかんかった。全然。ほんまにあかんかった」

これが奥様に結果を聞かれたときの,中後選手の答えである。
一度栄光を見た選手が,トライアウトで納得できない結果に終わり,納得いかなかったその結果を家族に伝えなければいけないという苦しさたるや…。

今回,取材されているわけではなかったが,正田樹がトライアウトに参加していることに衝撃を受けた。
正田といえば,桐生第一高校の甲子園優勝投手である。
消息は知らなかったのだが,現在は独立リーグでプレーをしているらしい。その上で,プロへの復帰を目指しているという執念に驚いた。
こうしたトライアウトという場があることが,クビになった選手や,独立リーグを経由してプロに復活したいと考える選手たちの苦しさ・厳しさをよりドラマチックにしている。