松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

2017-01-01から1年間の記事一覧

【(再)課程認定に関するQ&A その3】クラス分けされている科目でシラバスの内容が微妙に異なる場合,全部提出することになるの?

今日のご質問は,「クラス分けされている科目でシラバスの内容が微妙に異なる場合,全部提出することになるの?」というものです。 Q1 突然のメール失礼いたします。 ××大学 ××部 ××課 教職担当の××と申します。平素より、全私教協や京都地区の勉強会にも参…

【(再)課程認定に関するQ&A その2】「教職センター」付教員は,どこかの学科に所属させないといけないの?

今日のご質問は,「「教職センター」付教員は,どこかの学科に所属させないといけないの?」というものです。 Q1 お世話になっております。 ××大学 ××センター ××です。 いつもご相談ばかりで恐縮です。 松宮さんのHPの解説につきましてお尋ねしたいことが…

【(再)課程認定に関するQ&A その1】はじめに

先日,私に来る(再)課程認定に関するQ&Aを公開してもらえないかという要望をいただきました。 これを受けて,了承のいただいたものだけ,大学や所属が特定されないようにぼかして公開していきます。 内容に誤りがあったり,あるいは質問いただいた趣旨と私…

中澤渉(2014)『日本の公教育費はなぜ少ないのか―教育の公的役割を問いなおす』(勁草書房)を読了

標記の本を読了した。 中澤先生の書籍は入試改革のものを読んだことがあった。なぜ日本の公教育費は少ないのか: 教育の公的役割を問いなおす作者: 中澤渉出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2014/06/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) を見る一方…

山谷清志(2012)『政策評価』(ミネルヴァ書房)を読了

政策評価の基本的なことを知りたくて,標記の本を読了した。 BASIC公共政策学の第9巻とあって,門外漢にやさしい構成となっていた。 「政策」とは,「評価」とは何かといった基本的なことから,日本における政策評価制度の展開まで, 基礎→応用と勉強になっ…

ブルーノ・アマーブル著,山田鋭夫他訳(2005)『五つの資本主義――グローバル時代における社会経済システムの多様性――』(藤原書店)を読了

標記の本を読了した。 自分にはまだ難しすぎたが,統計分析を用いて社会経済システム(制度)を分類していることは理解できた。 本書で示されているシステム(資本主義モデル)は,次の5つである。 ・市場ベース型経済 ・社会民主主義型経済 ・アジア型資本…

仕事の「できる(できない)」「やる(やらない)」と「方法」「内容」について

kakichirashi.hatenadiary.jp こちらの記事を拝読しました。 彼の言いたかったことは,ぼくなりに解釈すると,「世の中にそんな特別な仕事なんかそもそもねえんだよ」「だからそんな思い上がられてもウザいんだよ」といったあたりのことを仰りたかったのでは…

教員免許状更新講習では,受入れ予定の定員だけではなく,実際の受入れ人数も公表してほしい

kakichirashi.hatenadiary.jp こちらの記事を拝読しました。 かなり手厳しいことを書かれています。 もし、現職教員が定員超過により講習を受講できず失職した場合、訴訟を起こされる可能性はあるのでしょうか。その場合、被告は国なのか、文部科学省なのか…

なしたいコトと原体験(3)育った町と社会階層

shinnji28.hatenablog.com ぼくが上記のようなことを思うようになったきっかけがあります。 それは中3の冬のことです。 ぼくは担任の先生から,他のクラスの友人に勉強を教える係をしなさい,という指示を受けました。 なぜなら自分は私立高校に進学するこ…

なしたいコトと原体験(2)橘紳士

shinnji28.hatenablog.com このホームカミングデーに参加した当時の自分は,職場でイヤなことがありすぎて毎日「辞めたい」と思っていました。 しかし,過去の自分に笑われている気がしたこの日から,スイッチを入れることに決めました。 具体的には,仕事で…

家庭の学校外教育支出を支援する「スタディクーポン・イニシアティブ」に添えられた望月優大氏の文章が素晴らしい

望月優大氏の文章が素晴らしかったので,シェアします。 hirokimochizuki.hatenablog.com 自分の家はひとり親家庭でした。 相対的に言えば、貧しかったと思います。 でも、母親が踏ん張って教育の機会を与えてくれました。自分が望む全ての教育を受けさせて…

なしたいコトと原体験(1)なじめなかった大学生活

先日の以下の記事ですが, shinnji28.hatenablog.com なんとなく,大学院のことを書いちゃったので研究活動に熱心という風に見えたかもしれませんが,それは誤解です。 たしかに今現在の自分にとっての優先順位において高い方に位置づくのは事実ですが,あく…

再課程認定の場合わけ(1)における「シラバス」「業績書等」の提出パターン,詳細に見ていくとよくわからない

これまで提供してきた,以下の場合わけについてです。 shinnji28.hatenablog.com (1)「新規事項及びコアカリキュラムが策定された事項」の場合 (2)「新規事項及びコアカリキュラムが策定された事項以外の事項」の場合 (3)(1)が(2)に干渉してくる場…

凡夫未満の自分がコトをなすにはどうすればよいのか

そもそも,自分は生来凡夫未満の人間でした。 たとえば,小3で九九が満足に言えませんでした。 そこから,両親が心配して強制的に勉強をさせられる毎日が始まりました。 具体的には,教師である父の宿題が毎日出て,それに答える日々でした。 このような生活…

京私教協2017年度第2回勉強会の補足について

shinnji28.hatenablog.com こちらの勉強会に参加いただいたみなさま,ありがとうございました。 一部補足させていただきます。 私は報告において,「シラバス」「業績書等」の提出パターンについて,次のように場合わけすればわかりやすいという提案をしまし…

京私教協 2017年度第2回教員免許事務勉強会で,教職課程再課程認定に関する報告の機会をいただきました

参加いただいた皆様,ありがとうございました。 お世話になってきた方からの,おそらく3年ぶりくらいのオファーということで,いつにもまして気合を入れたつもりです。 もしご不明な点がございましたら,いつでもお問い合わせください。 また,私にできるこ…

『大学行政管理学会誌』第21号,pp.66-79.に論稿を掲載いただきました

抜刷をご入用の方はご用命ください。 タイトル 小学校教師の資質能力に対する認識比較―採用段階の大学と教育委員会に着目して― 概要 小学校教師の資質能力に対する認識をめぐって,大学卒業程度にふさわしい汎用的な資質能力(「学士力」)と教師としての専…

野村康(2017)『社会科学の考え方―認識論、リサーチ・デザイン、手法』(名古屋大学出版会)を読了

標記の本を読了した。 本書で最も勉強になったのは,第Ⅰ部の「認識論」である。 特に,存在論の2つの立場(基礎づけ主義と反基礎づけ主義)と認識論の3つの立場――実証主義(positivism),解釈主義(interpretivism),批判的実在論(critical realism)――の…

藤原康弘・仲潔・寺沢拓敬(2017)『これからの英語教育の話をしよう』(ひつじ書房)を読了

標記の本を読了した。 本書では,新学習指導要領とコア・カリキュラムという直近の英語教育政策を批判的に検証し,対案を示す試みがなされている。 第1章では,小学校への英語の「教科化」(「外国語活動」からの転換)にはエビデンスも一貫性もないことが批…

サルでもわかる教職課程再課程認定申請――の,核となる部分。「シラバス」「業績書等」の提出パターンについて――

まことに申し訳ないのですが,「サルでもわかる教職課程再課程認定申請」,書けなさそうです。―――以上,2018年2月12日(月)に追記, さらに2月16日(金)に修正――――標記の件について,以下のとおり報告します。 ご存知のように,文部科学省による教職課程再…

トッド・ローズ著・小坂恵理訳『平均思考は捨てなさい―出る杭を伸ばす個の科学』(早川書房)に関するもう少し詳細なレビュー

昨日取り上げた本書について,大学院の課題で使っていただいたので,そのために自身が作成したレジュメの内容を以下に転記する。 1.本日の課題 以下の文献を購読し,自身の研究への示唆を得る。 トッド・ローズ著・小坂恵理訳『平均思考は捨てなさい―出る…

トッド・ローズ著・小坂恵理訳『平均思考は捨てなさい―出る杭を伸ばす個の科学』(早川書房)を読了

標記の本を読了した。 読み終わって思うことは,タイトルの「思考」は「志向」と読み替えることもできるなあ・・ということである。 つまり,本書で取り上げられているのは,平均「思考」への批判であると同時に,「志向」への疑義でもあると思うのである。 …

とんでもない宿(2)

癒されました。 社会科学研究所のRのセミナーもすごくよかったです。泊まったのはこちら↓ 一泊1万円弱です。 鳳明館 HOMEIKAN

【お詫び】ブログトップのメールアドレスが間違っていました

ブログトップのメールアドレスが間違っていたので、修正させていただきました。誤 : sanjyuumatu@gmail.com 正 : sanjyuumatsu@gmail.com相談に乗ると言いつつ、8ヶ月も内容が間違っていて迷惑かけました。 ご指摘くださった方に感謝します。

藤本夕衣・古川雄嗣・渡邉浩一編『反「大学改革」論―若手からの問題提起』(ナカニシヤ出版)を読了

結構前のことにはなるが,標記の本を読了した。 本書は,専門を高等教育論に限らない論客が集合し,90年代以降のさまざまな「大学改革」を批判的に検討するものである。 テーマとしては,PDCAサイクル,産学連携,補助金,社会との接続,大学の大衆化,大学…

とんでもない宿に泊まっています(1)

明日、明後日と東大の社会科学研究所のセミナーに参加するため、本郷に泊まっています。 ぼくは今まで、定宿があるとなんとなくかっこいい、そして自分の行動になんか意味づけをしておきたいというイキった思いから、泊まるところには執着してきました。 こ…

佐藤郁哉・山田真茂留著『制度と文化―組織を動かす見えない力』(日本経済新聞出版社)

標記の本を読了した。 結論からいえば,新制度論のことを勉強するとき,ディマジオとパウエルやマイヤーとロワンを読む前に,こちらの書籍を読むべきであった(笑) というくらいわかりやすく,新制度論のエッセンスが詰まっている。 特に理論をイメージした…

呂煒編著(成瀬龍夫監訳)『大学財政――世界の経験と中国の選択』(東信堂)を読了

標記の本を読了した。 本書は中国の高等教育財政が中心なのかなと思って拝読したが、良い意味でそうではなかった。 中国の話題は2割くらいで、残りは財政支出と調達の国際比較であり、さらにあまり取り上げられることのないインドとブラジルの事例も収録され…

『教職課程再課程認定等説明会(中国・四国ブロック) 質問回答集』No.377回答に対するリプライ

以下の記事で,中国・四国ブロック説明会に対して,業績書等の提出省略に関する質問を出していることを述べた。 shinnji28.hatenablog.com内容は次のとおりであった(赤字は筆者)。 「シラバス」「教員業績書」の提出の省略対象となる科目について,旧課程…

書き散らし氏「(再課程認定申請)図解:業績書等提出の考え方」へのリプライー教職課程再課程認定申請―

(再課程認定申請)図解:業績書等提出の考え方 - 大学職員の書き散らかしBLOG 上記の記事を拝読しました。 おおむねこのとおりなのかなあ,と思いますが,1つ気になったのは,右半分の枝分かれにある「※」印です。 これって,「新規事項及びコアカリキュラ…