松宮慎治の憂鬱

タイトルは友人が考えたもので,某アニメのことはわかりません。

辻村深月(2017)『パッとしない子』(Kindle Single) を読了

テレビのアイドルを教えた小学校教師が,昔「パッとしない」と思い,周囲にもそう言っていた本人と再会した短編。パッとしない子 (Kindle Single)作者: 辻村深月出版社/メーカー: Amazon Publishing発売日: 2017/07/14メディア: Kindle版この商品を含むブロ…

デヴィッド・グレーバー(酒井隆史訳)(2017)『官僚制のユートピア:テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則』(以文社)を読了

標記の本を読了した。 本書は文化人類学的な視点から官僚制の強化と両義性を描く。 とりわけ第3章は「規則(ルール)のユートピア、あるいは、つまるところ、なぜわたしたちは心から官僚制を愛しているのか」というタイトルが示すように,我々は結局のところ…

新堀通也(1966)『学歴:実力主義を阻むもの』(ダイヤモンド社)を読了

標記の本を読了した。 本書は,ラベルと実質という2つの側面から「学歴」にスポットライトをあてるものである。 学歴主義の将来として,(1)企業や社会動向から見れば,マス化によって高学歴は必要条件にはなるが十分条件ではなくなる,が,(2)進学傾向か…

業務改善で意識している7つのこと

(1)小さく始めて,大きく育てる いきなり大きなレベル,高いレベルで改善を実施しようとすると失敗する。 まずできる範囲で小さなことから始めればよい。そして大きく育てればよい。 これを「雪だるま方式」という。 「雪だるま方式」に依拠すれば,大きさ…

中西のりこ・仁科恭徳編著(2018)『グローバル・コミュニケーション学入門』(三省堂)を読了

標記の本を読了した。第1章では,「グローバル・コミュニケーション学」の定義づけ( 「誰に、どんな情報を、どう伝えるか」「誰が発信した、どんな情報を、どう受け取るか」を考える学問)が行われるが,まずその前段階として「グローバル」と「コミュニケ…

「大学に対する競争的資金配分の動向と課題」『大学論集』第50集,pp.81-96.

標記の論稿が掲載されました。 もしよろしければご高覧ください。http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files/public/4/45667/20180501105718643979/DaigakuRonshu_50_81.pdf 広島大学 学術情報リポジトリ

ブログの記事が1000を越えました

ブログの記事が1000を越えました。 自分は能力に乏しいので,このように手数で勝負するしかないとつくづく思います。 やりたくてやれないこと,やろうとしてやれないことも多いですが,そもそも手数が多ければ,100のうち半分しか達成できなくても50は残る。…

萩生田宏治監督作品『南風』を鑑賞

標記の映画を鑑賞した。 アマゾンの評価が高かったので見てみたのだが,見所は①台湾の風景の美しさ②自転車③主題歌,の3つであった。 ストーリーは・・南風発売日: 2018/04/03メディア: Amazonビデオこの商品を含むブログを見る

学術系クラウドファンディング「文系学問は役に立たない?イェール報告の解釈を再考する!」

原圭寛先生による研究資金のクラウドファンディングのご紹介です。 人文社会科学系でこのような取組みがどうスケールするのか,個人的にも興味があります。 academist-cf.com

「他人の金で,生きていく」プロ奢ラレヤーから見る,価値の相対化について

先日,アベマTVに「プロ奢ラレヤー」が出演していた。彼の存在を知らなかった自分が恥ずかしい。 「プロ奢ラレヤー」であるところの中島太一氏(21歳)は,「他人の金で,生きていく」すなわち日々奢られることで生活をしている。 「奢っていいよ!」といっ…

桑山敬己編(2016)『日本はどのように語られたか:海外の文化人類学的・民俗学的日本研究』(昭和堂)を読了

標記の本を読了した。 本書は,文化人類学や民俗学の領域で日本が海外でどのように研究されてきたかを渉猟したレビュー要素を含んでいる。 前提が共有できないのでところどころ読むのが苦しい箇所もあったが,たまにはこのように普段読まない領域の本を読む…

東洋経済新報社(2018)『週刊東洋経済 特集:大学が壊れる』(東洋経済新報社)を読了

発行は2月であったが,買うだけ買って拝読していなかった標記の雑誌を読了した。 「強い私大50 危ない私大100」というところを拝見して,やはり医学部をもっている大学の病院収入と,法人単位の会計を統制しながら,学校(大学)単位のパフォーマンスを描く…

大村大次郎(2012)『税務署員だけのヒミツの節税術:あらゆる領収書は経費で落とせる【確定申告編】』(中公新書ラクレ)を読了

標記の本を読了した。 読み始めてすぐに,「これはフリーランス向けだったか,失敗かも」と思ったが,第1章にサラリーマン向けの記述があった。 筆者自身が言うように,この部分だけでも買う価値があると思う。税務署員だけのヒミツの節税術 あらゆる領収書…

河合雅司(2017)『未来の年表:人口減少日本でこれから起きること』(講談社現代新書)を読了

標記の本を読了した。 本書は産経新聞社の論説委員が産経新聞紙上で展開した連載「少子高齢時代」にもとづき執筆されたものである。 第1部では,「人口減少カレンダー」として,人口減少に伴って生じる20の問題を時系列に示す。 第2部では,第1部を踏まえた…

門井慶喜(2017)『銀河鉄道の父』(講談社)を読了

標記の本を読了した。 「父でありすぎる」宮沢賢治の父が,宮沢一家の時間的蓄積とともに家長としての威厳から自らの手を徐々に離すようすや,賢治の才能と葛藤する時間を描いた直木賞受賞作。銀河鉄道の父 第158回直木賞受賞作者: 門井慶喜出版社/メーカー:…

筒井淳也・平井裕久・水落正明・秋吉美都・坂本和靖・福田亘孝(2011)『Stataで計量経済学入門(第2版)』(ミネルヴァ書房)を読了

標記の本を読了した。 本書で扱われているのは,記述統計,OLS回帰分析,時系列データの分析,カテゴリカル・データの分析,制限従属変数の分析,パネルデータ分析,サバイバル分析である。 特に助かったのは,パネルデータ分析のところで2値を従属変数とし…

この春に新卒で大学職員になった方向けのアドバイスとしての資産運用のことなど

新卒の方にとって,資産運用の方法って結構大事なトピックでは? 新卒で働き始めた人というのは大変で,色々と気を遣うことが多い。 さまざまなしたり顔のアドバイスをまじめに聞かなければならないのは気の毒である。 仕事に与える年齢の貢献度は相対的にど…

文学研究への心残り

学部のときにしていた勉強 あまりきちんと勉強したとは口が裂けても言えないので,人にあまり言わないようにしているのだが,学部でしていた勉強は近代日本文学である。 4万字の卒論が必修だったので,曲がりなりにもテーマを選び,先行研究を渉猟し,論文を…

日本高等教育学会で報告を行います「高等教育組織の行動選択とパフォーマンス―『大学四季報』データの活用を中心に―」

内容は以下のとおりです。 https://uploads.strikinglycdn.com/files/65cfb8ba-9eba-464b-97bd-949de14d71d2/jaher21programv2.pdf 自由研究発表Ⅰ 6 月 2 日(土) 10:00~12:00 Ⅰ-3部会 A714 教室 大学の組織・経営(1) 司会:水田 健輔(大正大学) 10…

【ネタバレなし】柚木麻子(2018)『ナイルパーチの女子会』(文春文庫)を読了

標記の本を読了した。 女性同士のドロドロとした友情を描く山本周五郎受賞作。 なお「ナイルパーチ」というのは,商社で働く主人公であるバリキャリの女性が扱うアフリカの魚であり,人間関係の象徴としてタイトルに用いられているものと思われる。 先日と全…

水田宗子(2017)『奪われた学園』(幻冬舎)を読了

標記の本を読了した。 本書は,城西大学の前理事長が学園を乗っ取られたことを報告したルポである。 片方だけのお話を全面的に信じることはもちろんできないが,大学関係者としてこうした事態は想像できうるな,と思いながら読んだ。奪われた学園作者: 水田…

【ネタバレなし】バリー・ソネンフェルド監督作品『メン・イン・ブラック3』を鑑賞

標記の映画を鑑賞した。 2を高校生の夏に友人と見たことを,懐かしく思い出しながら鑑賞した。 当然だが,3が初見であっても楽しく見ることができると思う。 最後にどんでん返しがあった。メン・イン・ブラック 3 (字幕版) 発売日: 2013/11/26メディア: Am…

再課程認定申請書提出直前に確認しておいた方が良いかもしれない18のこと

いよいよ今週末が最終の締切です。 少しでもお役に立てばと思い,つらつらと示してみました。 ①『教職課程状況調査票』*1と様式第2号(概要)を比較し,漏れや誤りがないかどうか ②申請書の提出単位が,以下のいずれかになっているか (1)4年制大学(大学院…

【ネタバレなし】エリク・ヴァン・ローイ監督作品『パーフェクト・ルーム』を鑑賞

標記の映画を鑑賞した。 妻に隠れた浮気部屋(パーフェクト・ルーム)をもつ5人の男が,ある日女性の死体を発見する。 しかし,鍵は5つしかなく,複製はできない。互いに疑い合い,犯人が誰なのかを探っていく話。パーフェクト・ルーム(字幕版)発売日: 201…

田中隆一(2015)『計量経済学の第一歩:実証分析のススメ』(有斐閣ストゥディア)を読了

標記の本を読了した。 政策の効果を測定する方法について,計量経済学の視点から丁寧に解説されている。 Stataの勉強をしつつ読んだが,実際のところソフトの使用方法はほとんど明記されていない。 Stataを使い慣れた頃に舞い戻るのが良いのかもしれない。計…

柚木麻子(2012)『終点のあの子』(文藝春秋)を読了

標記の本を読了した。 何かに守られながらも苦しむ,東京の中高一貫女子高の高校生の機微を描く。 とりあえず文章がうまい。 いつか必ず直木賞をとるだろう。終点のあの子 (文春文庫)作者: 柚木麻子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/04/10メディア: 文…

松浦寿幸(2010)『Stataによるデータ分析入門:経済分析の基礎からパネル・データ分析まで』(東京書籍)を読了

標記の本を読了した。 本書は,パネル・データ分析の入門書として結構前に友人から紹介いただいたが,積読していたものである。 ありがたいことに広島の研究費でもっとも高いバージョンを購入いただいたので,実際に触ってみた。 SPSSからRに移行しなければ…

大学行政管理学会大学事務組織研究会編(2018)『大学事務職員の履歴書』(学校経理研究会)を読了

読後の感想 標記の本を読了した。最近はうまく貢献できていないが,大学行政管理学会にお世話になってきた自分は買って読まねばなるまいと思ったのである。 大学行政管理学会の「重鎮」9名による回顧録が収録されている。 おそらくこの手の本によくある批判…

【2018年3月までトップに掲載】教職関連,特に再課程認定申請関連のお問合せがある方はこちらへ → sanjyuumatsu@gmail.com

何かございましたら,いつでもお問合せください。 shinnji28.hatenablog.com2016.12.4shinnji28.hatenablog.com shinnji28.hatenablog.com

2月2日(金)第8回公開研究会『「可視化」「数量化」される大学を再考する:東洋経済新報社『大学四季報』を活用した大学ガバナンス・財務経営分析の試み/薬学教育改革以後の薬学部における機関別アウトカムに関する考察』開催報告

以下の研究会の内容報告があります。 shinnji28.hatenablog.com もしよろしければご高覧ください。rihe.hiroshima-u.ac.jp