標記の本を読了した。
本書の要諦は,「はじめに」で全て語られていると言っていい。
アベノミクスの第三の矢である労働市場改革について,現状の整理,近年の政策の問題点,企業内人事への新たな提案がポイントとなっている。
中でも第3章では,非正規をなくすという旗印のもと始まった改革が,事実上従来の正社員制度を前提としており,矮小化されたことを指摘する。
また,見直さなければ正規-非正規の格差ではなく,正社員の働き方であることを述べる。
本書で語られていることは,従来の自身の問題意識とも合致し,それらを緻密なデータで追うレベルのものであった。
- 作者: 八代尚宏
- 出版社/メーカー: 日本評論社
- 発売日: 2017/09/20
- メディア: 単行本
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