松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

八代尚宏(2017)『働き方改革の経済学―少子高齢化社会の人事管理』(日本評論社)を読了

標記の本を読了した。
本書の要諦は,「はじめに」で全て語られていると言っていい。
アベノミクスの第三の矢である労働市場改革について,現状の整理,近年の政策の問題点,企業内人事への新たな提案がポイントとなっている。
中でも第3章では,非正規をなくすという旗印のもと始まった改革が,事実上従来の正社員制度を前提としており,矮小化されたことを指摘する。
また,見直さなければ正規-非正規の格差ではなく,正社員の働き方であることを述べる。
本書で語られていることは,従来の自身の問題意識とも合致し,それらを緻密なデータで追うレベルのものであった。

働き方改革の経済学

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