松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

森岡亮太(ヴィッセル神戸)のポーランド移籍が発表された

移籍先は、ポーランド1部リーグのスロンスク•ヴロツワフという、正直言って聞いたことがないチームだ。
かつてFIFAというサッカーゲームが大好きだった自分でも、まずポーランド1部リーグが、どんな名前だったか思い出せない(FIFAシリーズには実名で収録されている。FIFAすごい)。
憧れであったリーガ•エスパニョーラに移籍するための足がかりにするという。
ヴィッセル神戸が慰留のために残していた年俸は6,000万だというから、中心選手としての高待遇を捨て、おそらくはJリーグよりも環境の整っていないポーランドに移籍するのだろう。
すべては、欧州のスカウトの目に止まるため。
もちろん、森岡クラスになればスカウトも来ているだろうが、ヨーロッパの1部リーグに移籍して、ヨーロッパリーグに出場した方が話は早いかも、ということもある。
たとえば、ルーマニアを足がかりにした瀬戸貴幸がそうだ。
ただ、彼でさえヨーロッパの四大リーグには移籍せず、トルコの1部リーグにいる。
松井大輔だって、ル•マン以上のクラブにはステップアップできなかった。
リーガ•エスパニョーラというのは、下位リーグからの移籍ということになれば、中村俊輔クラスに活躍しないと入れない場所なのかもしれない。
それから、あまりこういうことを書くのはどうかと思うが、Jリーグと違って、ポーランドなら八百長もあるだろう。
国によって差はあれど、ヨーロッパなら八百長は当たり前、という話を現役の選手から伺ったことがある。
彼は、「自分ではどうしようもないところで、試合が決まってしまっているのが辛かった」とおっしゃっていた。

このように、今回のような移籍は、さまざまな苦難が予想される。
さらに、報われるとも限らない。
チャレンジをした結果うまくいかず、Jリーグに帰ってくる選手もたくさんいる。今期も柿谷が帰ってきた。
その意味で、今回のようなチャレンジは本当に尊敬してしまう。
私の敬愛する柳沢敦セリエAに挑戦したのも、同じく24歳頃のことであった。
サッカー選手の選手生命を考えれば、ふつうの社会人が45歳くらいで0からリスクの高いスタートを切るのと同じである。
このような判断を果敢にできる人が、どれだけいるだろうか?

森岡選手のプレーを、久御山高校時代に西京極で見たことがある。
自分はサッカー素人なのでわからないのだが、元サッカー部の友達は、うまい、うまいと言っていた。
たしかに、素人目にもうまく見えた。
ただ、ヴィッセルで10番を背負い、代表に選手されるとは、素人には思えなかった。
高校時代から将来を嘱望された選手が、プロに入ってからも周囲の評価に驕らず研鑽を積み、今さらに難しいチャレンジをしようとしている姿が、彼の選択から想像できるような気がした。