松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

ついでに、不採択となった2014年度大学行政管理学会若手研究奨励の奨励金申請書も公表します

2015年度大学行政管理学会若手研究奨励の奨励金申請書を公表します - 松宮慎治の憂鬱
昨日採択いただいた2015年度分を晒しましたが、採択されなかった前年度分もついでに晒します。
まあ1年もあれば、これくらいの伸びは可能ということで、暖かく見てもらえればと思います。

申請者(代表者)

松宮 慎治(まつみや しんじ) 27歳
神戸学院大学 教務センター 
TEL:078-974-1551  E-Mail:shinnji28@j.kobegakuin.ac.jp

分担者

なし

テーマ

統計的手法を用いた教学支援に関する試み

研究内容(概要・計画等をできるだけ詳しく記入)

目的・計画・方法の3点を記載する。

1 研究目的
本研究の目的は、統計的手法を用いた戦略的な教学支援の可能性を示すことである。特色は、教学支援における統計的手法の利用価値を明確にする点にある。
教務系部署の教学支援において、戦略的な考え方は未発達であることが少なくない。学生の学びへの支援が、単位や卒業条件の説明等の形式的支援か、学生の悩みを聞く等の感覚的支援のいずれかであることが多く、数値の根拠を伴う戦略的支援に乏しい。以上の問題意識から、成績も含めて最も情報が集約されている教務系部署であれば、統計解析ツールを使った戦略的な教学支援が、容易に実行可能であることを示したい。
着想に至った契機は、大学行政管理学会「研究推進・支援研究会」の、科研費採択状況の統計的分析による研究支援戦略形成に感銘を受けたことである。

2 研究計画
当初の6か月では、先行研究の収集と並行し、任意の大学の教職課程を事例として、教学支援には統計的手法の応用が有効であることを明らかにする。残りの6か月では、事例の蓄積を行い、研究成果の妥当性を帰納的に検証する。また、研究の経過を、大学教育学会第36回大会、日本高等教育学会第17回大会、大学行政管理学会第18回定期総会・研究集会において、それぞれ発表する。研究発表とともに、問題意識を同じくする共同研究者を募る。予想される研究結果は、統計的手法による戦略的な教学支援が、有効かつ容易であることが示されることである。

3 研究方法
任意の大学の教職課程を事例とし、最終的な教員免許取得者と、途中で履修を取りやめた学生との差がどこにあるかを、統計的手法により明らかにする。例えば、最終的な免許取得の有無と、x科目の成績に意味のある差があるという傾向が明らかになれば、(因果関係の向きは分からないものの)「x科目の成績が悪い学生は、教員免許は諦めた方がよい」「x科目に力を入れれば、免許取得に近づく」といったことが検討できる。
教職課程において、1年次の履修者数と最終的な免許取得者数の、差が大きいことは一般的であり、しばしば当然のこととしてみなされている。しかし、この現象が当然であるかどうかは、本来自明でない。この方法により、最終的な免許取得者と、途中で履修を取りやめた学生との差が示され、後者の減少に寄与することが期待される。結果、途中で取得を諦める学生が減少すれば、免許取得を戦略的に支援したこととなる。
なお、統計解析ツールとして「IBM SPSS Statistics 21」を使用する。また、学生の個人情報を扱う際には、適切な処理を行い、その保護に十分な注意を払う。

奨励金使途

交通費20,000円、書籍45,000円、文献複写30,000円、消耗品5,000円 計100,000円

※審査結果

-省略ー