標記の本を読了した。
本書は文化人類学的な視点から官僚制の強化と両義性を描く。
とりわけ第3章は「規則(ルール)のユートピア、あるいは、つまるところ、なぜわたしたちは心から官僚制を愛しているのか」というタイトルが示すように,我々は結局のところ官僚制を忌避し,打開を目指すが,結局のところそうした自由の追求こそがまた新たな恣意的権力を生み出し,さらに規制が強化されるという矛盾をユートピアとしてスケッチしている。
官僚制のユートピア テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則
- 作者: デヴィッド・グレーバー,酒井 隆史
- 出版社/メーカー: 以文社
- 発売日: 2017/12/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る