松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19.  なお,以下のnoteは今後も更新する可能性があります.https://note.com/smatsumiya/(2024.8.1.追記)

読書(小説)

2018年12月に読了した小説,エッセイ,漫画

傍流の記者作者: 本城雅人出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2018/04/26メディア: 単行本この商品を含むブログを見る宝島作者: 真藤順丈出版社/メーカー: 講談社発売日: 2018/06/21メディア: 単行本この商品を含むブログを見る七十歳死亡法案、可決 (幻冬舎文…

2018年11月に読了した小説,エッセイ,漫画

ウツボカズラの甘い息 (幻冬舎文庫)作者: 柚月裕子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2018/10/10メディア: 文庫この商品を含むブログを見るホイッスル (光文社文庫)作者: 藤岡陽子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2016/11/09メディア: 文庫この商品を含むブロ…

2018年10月に読了した小説,エッセイ,漫画

そもそもなぜ自分が読了記録をつけているかというと,一度購入した本を再度買うという愚かなことをしてしまいがちだからです。 小説やエッセイに関しては学術書と違って単なる息抜きで,いちいち感想を書き留めるのがしんどくなってきたので,以後このように…

今野敏(2007)『慎治』(中公文庫)を読了

標記の本を読了した。初版は1997年。 しかし,自分がこの作品を知ったのは2007年だと思う。 大学生のとき,友人が「こんなのがあったよ」と写真を送ってくれた記憶がある。 10年越しに読み終わった。 いじめられている中学生が新しい世界を発見しながら強く…

辻村深月(2018)『家族シアター』(講談社文庫)を読了

標記の本を読了した。 7つの短編が収録されているが,そのすべてがスキルフルである。 そのテーマと相まって,限りなく重松清っぽい。家族シアター (講談社文庫)作者: 辻村深月出版社/メーカー: 講談社発売日: 2018/04/13メディア: 文庫この商品を含むブログ…

朝井リョウ(2016)『ままならないから私とあなた』(文藝春秋)を読了した

標記の本を読了した。 2本の中編が収録されている。 ややプロットありき(それで終わり)に見えたのが気になった。ままならないから私とあなた作者: 朝井リョウ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2016/04/11メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見…

柚木麻子(2012)『けむたい後輩』(幻冬舎文庫)を読了

女子大における,先輩,後輩,幼馴染の人間模様を,女性のプライドと劣等感を鍵に描いた作品。けむたい後輩 (幻冬舎文庫)作者: 柚木麻子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/12/06メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る

吉村昭(1975)『高熱隧道』(新潮文庫)を読了

標記の本を読了した。 昭和11年着工のトンネル工事(超高温のトンネル内,現場を襲う雪崩)のお話。高熱隧道 (新潮文庫)作者: 吉村昭出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1975/07/29メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 40回この商品を含むブログ (41件) を見る

【ネタばれなし】吉村昭(1989)『漂流』(新潮文庫)を読了

標記の本を読了した。 江戸時代の漁師が難破し,10年以上を無人島で過ごすお話。 日本版のロビンソン・クルーソーとも呼ぶべき鬼気迫る作品。 おそらく,実話にもとづくフィクション。漂流 (新潮文庫)作者: 吉村昭出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1980/11/27…

門井慶喜(2017)『銀河鉄道の父』(講談社)を読了

標記の本を読了した。 「父でありすぎる」宮沢賢治の父が,宮沢一家の時間的蓄積とともに家長としての威厳から自らの手を徐々に離すようすや,賢治の才能と葛藤する時間を描いた直木賞受賞作。銀河鉄道の父 第158回直木賞受賞作者: 門井慶喜出版社/メーカー:…

【ネタバレなし】柚木麻子(2018)『ナイルパーチの女子会』(文春文庫)を読了

標記の本を読了した。 女性同士のドロドロとした友情を描く山本周五郎受賞作。 なお「ナイルパーチ」というのは,商社で働く主人公であるバリキャリの女性が扱うアフリカの魚であり,人間関係の象徴としてタイトルに用いられているものと思われる。 先日と全…

柚木麻子(2012)『終点のあの子』(文藝春秋)を読了

標記の本を読了した。 何かに守られながらも苦しむ,東京の中高一貫女子高の高校生の機微を描く。 とりあえず文章がうまい。 いつか必ず直木賞をとるだろう。終点のあの子 (文春文庫)作者: 柚木麻子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/04/10メディア: 文…

浅田次郎(2016)『帰郷』(集英社文庫)を読了

標記の本を読了した。戦前・戦後の苦しみの中に生き抜いた多様な「帰郷」を描く。 ★★★★☆帰郷作者: 浅田次郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2016/06/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (7件) を見る

恩田陸(2004)『ドミノ』(角川文庫)を読了

標記の本を読了した。 複数の登場人物と場面が,パラレルに展開していく技術を用いた作品。 恩田陸作品を久々に読んだが面白かった。 第41版とあったので,めちゃくちゃ売れているのだろう。ドミノ (角川文庫)作者: 恩田陸出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書…

山崎豊子(1975)『仮装集団』(新潮文庫)を読了

標記の本を読了した。 政治によって間接的に操られる音楽団体の不気味さを描く。 山崎豊子作品定番の,「モデルは存在しない」(本当はある)。仮装集団 (新潮文庫 (や-5-8))作者: 山崎豊子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1975/09/20メディア: 文庫 クリッ…

浅田次郎(2017)『おもかげ』(毎日新聞出版)を読了

標記の本を読了した。 毎日新聞連載小説をまとめたハードカバーである。 読み終わったのがたまたまクリスマスイブだったのだが,ベストタイミングだった。 半分夢,半分現実のような構成なのだが,最後に美しい落ちが待つ。おもかげ作者: 浅田次郎出版社/メ…

吉村昭(2014)『総員起シ』(文春文庫)を読了

標記の本を読了した。 1980年の文庫の新装版である。 戦史小説の短編集であり,一つひとつが重い。新装版 総員起シ (文春文庫)作者: 吉村昭出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/01/04メディア: 文庫この商品を含むブログ (2件) を見る

堂場瞬一(2017)『誤断』(中公文庫)を読了

標記の本を読了した。 薬害の隠ぺい工作を命じられた製薬会社勤務の主人公が,悩みながら最適解を探す話。」誤断 (中公文庫)作者: 堂場瞬一出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2017/11/22メディア: 文庫この商品を含むブログを見る

貫井徳郎著『後悔と真実の色』(幻冬舎文庫)

標記の本を読了した。 最初の方は一見通常の警察小説なのだが,途中からの急展開,さらに最後のどんでん返しには驚いた。 山本周五郎賞受賞作品。後悔と真実の色作者: 貫井徳郎出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2013/02/01メディア: Kindle版この商品を含むブ…

堂場瞬一著『警察回りの夏』(集英社文庫)を読了

異常に警察小説が読みたくなって読了した。 警察回り担当の新聞記者がある事件を追っていて,より大きな圧力に飲み込まれてしまう話です。警察回りの夏 (集英社文庫)作者: 堂場瞬一出版社/メーカー: 集英社発売日: 2017/05/19メディア: 文庫この商品を含むブ…

宮下奈都著『たった、それだけ』(双葉文庫)を読了

標記の本を読了した。 贈賄で告発された人の周縁をめぐるオムニバス。たった、それだけ (双葉文庫)作者: 宮下奈都出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2017/01/12メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る

浅田次郎著『黒書院の六兵衛(上)(下)』(文春文庫)

標記の本を読了した。 江戸から明治に時代が遷移するときの江戸城無血開城の際,ただひらすら居座り続けた旗本がいたという話。 読了したあとになって,後ろの方に江戸城内の見取り図がついていたことに気づいて残念。黒書院の六兵衛 上 (文春文庫)作者: 浅…

片渕須直監督作品『この世界の片隅に』を鑑賞

標記の映画を神戸のシネ・リーブルという映画館で鑑賞した。 広島に馴染もうシリーズの第何回かである。 声優である能年玲奈の存在感がすごかった。「この世界の片隅に」公式アートブック作者: 『このマンガがすごい!』編集部,呉市立美術館出版社/メーカー: …

朝井リョウ著『何様』(新潮社)を読了

標記の本を読了した。 『何者』が映画になっているが,『何者』を読んでいなくても,面白いと思う。何様作者: 朝井リョウ出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2016/08/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

北村薫著『元気でいてよ、R2-D2』(集英社文庫)を読了

久々に北村薫さんの本を読んだ。 短編集である。視点がやさしい。元気でいてよ、R2-D2。 (角川文庫)作者: 北村薫出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店発売日: 2015/10/24メディア: 文庫この商品を含むブログ (3件) を見る

吉田修一著『キャンセルされた街の案内』(新潮文庫)

標記の本を再読した。 短編集なのだが,この中の「日々の春」というのが素晴らしい。キャンセルされた街の案内 (新潮文庫)作者: 吉田修一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/05/28メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (6件) を見る

奥田英朗『空中ブランコ』(文春文庫)を読了

こちらも,ひとに貸す前に再読した。 名作としか言いようがない。空中ブランコ (文春文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2008/01/10メディア: 文庫購入: 17人 クリック: 161回この商品を含むブログ (287件) を見る

奥田英朗著『イン・ザ・プール』(文春文庫)を読了

ひとに貸すために標記の本を読了した。 久々に声出して笑った。イン・ザ・プール (文春文庫)作者: 奥田英朗出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2006/03/10メディア: 文庫購入: 20人 クリック: 267回この商品を含むブログ (468件) を見る

宮下奈都著『太陽のパスタ、豆のスープ』(集英社文庫)を読了

標記の本を読了した。 結婚式直前に破断された女性がやりたいことのリストを作るという,ハリウッド映画のような設定でありつつ,内容はきわめて日常的というギャップが面白かった。太陽のパスタ、豆のスープ (集英社文庫)作者: 宮下奈都出版社/メーカー: 集…

重松清著『赤ヘル1975』(講談社文庫)を読了

標記の本を読了した。 何度目かの「広島に馴染もう」シリーズである。 1975年の初めての広島東洋カープの優勝を背景に,戦後の広島を描いている。赤ヘル1975 (講談社文庫)作者: 重松清出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/08/11メディア: 文庫この商品を含…