【3/31 以降随時編集】新型コロナ禍において活性化するアカデミアの連帯と積極性
日本の大学は若者が多いこともあり,特に都会の大学については,4月にこれまでどおり再開することは基本的に不可能な状況になりつつあります。
他方で,大学の立場になれば,学生の学習する権利ないしは学びたい気持ちをきちんと保障しなければなりません。
特にオリンピックの延期が発表されてから,これまでどおり再開することはやはり不可能だという認識が,自身もかなり強まりました。
このとき,非対面の学習をどう進めるか,ということが重大なテーマになりますが,たった数日で「こうすればいいんじゃないか」という各種チップスが,かなりのところで公開され始めました。
「大学のオンライン授業を展開するための簡易ガイド」*1
専修大学情報科学研究所 » Blog Archive » 「大学のオンライン授業を展開するための簡易ガイド」を公開しました
「オンライン授業をがんばりすぎないように」
オンライン授業をがんばりすぎないように|まつーらとしお|note
「動画授業による学生達のパケ死を防ぐ」*2
動画授業による学生達のパケ死を防ぐ|まつーらとしお|note
「オンライン講義の通信料」*3
オンライン講義の通信量 - UTDH / 東京大学人文情報学
「Teaching Online@京大」
Teaching Online | CONNECT
「【教員向け】新型コロナウィルスに伴う春学期からの授業実施に関して」
http://www.kansai-u.ac.jp/ctl/news/post_42.html
「オンラインビデオ教材作成法」
Adobe Creative Cloud
「新型コロナウイルス感染症対策に伴うICTを活用したオンライン教育等の取り組みについて」
新型コロナウイルス感染症対策に伴うICTを活用したオンライン教育等の取り組みについて - 国立情報学研究所 / National Institute of Informatics
「オンライン授業の実施について(2020-3-18)」
[教員向け]オンライン授業の実施について(2020-3-18) | 山梨大学大学教育センター
「ギガに優しい遠隔授業」
Remote Lecture (test)
「(023) 大学はオンライン授業への切り替えができるかどうかを試される」*4
(023) 大学はオンライン授業への切り替えができるかどうかを試される|向後千春|note
「オンライン学会向けZoomマニュアルの公開」*5
オンライン学会向けZoomマニュアルの公開 - In medio stat virtus
「Zoomを用いた遠隔オンライン授業の実施運営に関する資料」*6
Zoomを用いた遠隔オンライン授業の実施運営に関する資料 ver.1.1.pdf - Google ドライブ
「オンライン授業の形式と「北欧史概説a」の例」*7
オンライン授業の形式と「北欧史概説a」の例: 古谷大輔(歴史学・北欧史)のブログ
発信の主体は,組織であることもあるし,個人であることもあります。
また私はよくTwitterを嗜むのですが,Twitter上では相当の教職員が議論を進めています。
こういった連帯をスピード感をもってできることが,アカデミアのすばらしさだと私は思っています。
何らかの発信が行われ,共有され,全体としてブラッシュアップされていき,世の中の役に立つということ。
これらはアカデミアがもともと得意とする行動であり,危機的な状況においてその良さが炙り出されているように感じます。
(逆にいえば,「元々やってこなかった人」はできない,とか,悪さも炙り出されるのもまた事実だと思います)
そうした中,自分なりに少しでも貢献するために,事務職員としては,次のようなことを現時点で思っている,ということを以下に記しておきます。
授業について
・オンラインなのか,隔週なのかといったことは教育方法の話であり,その方法になじむ内容となじまない内容がある
・たとえば,単純な大規模講義であれば隔週でなんとかなるかもしれないが,語学は難しいかもしれないし,いずれにしても内容量の逓減も避けられない
・きちんと学生の教育のことを考えている先生ほど,そこは大事にするので,一律は避けて裁量の余地を残した方がいい
・ただし,新入生は別枠で考えておきたい
・以上の帰結として,大学の人口密度が全体として下がるとよい
事務局の体制について
・リモートワークを行える環境を早急に構築した方がよい(そうでないと急な変化に対応できず,緊急時に授業も含めた運営のすべてを止めざるをえなくなる可能性が高くなってしまう)
→それなりの企業では既に当然に行っていることであり,むしろ遅いくらいだが,「元々やってこなかった」ことを反省して,別途今から頑張るしかない
・資源の制約等でそれができそうになければ,少なくとも交代で出勤させるなど,人口密度を下げる工夫をしておきたい
・業務の重みづけをし,重みづけの低いものは,十分に取り組めなくともやむを得ないと諦める
→これも「元々やってこなかった」(以下略
・学生および教職員の健康管理に惜しみなく資源を投入しておきたい
3/31追記
日曜日(3/29)から月曜日(3/30)の昼にかけて,(当たり前ですが)大学の教育研究は命よりも大切なものではないな,という気がして参りました。
現状,最優先すべきは医療,行政,福祉,インフラ,物流であって,大学ではないなと。
したがって,上記のように「いかにして授業をやるか」を考えていたのは,自分の職業上のバイアスかもしれません。
このように,過去の考えにとらわれず,数時間で判断を変えていくことが必要だ,と改めて思いました。
その他,以下は参考です。
「新型コロナウイルス(COVID-19)に関わる偏見や差別に立ち向かう」(日本心理学会)
新型コロナウイルス(COVID-19)に関わる偏見や差別に立ち向かう(Combating bias and stigma related to COVID-19) | 日本心理学会
「“パンデミック”との闘い~感染拡大は封じ込められるか~」(NHKスペシャル)
民放公式テレビポータル「TVer(ティーバー)」 - 無料で動画見放題
2020年2月に読了した小説,評論,エッセイ,漫画
- 作者:洋二郎, 石井
- 発売日: 2020/01/07
- メディア: 新書
- 作者:健太郎, 前田
- 発売日: 2019/09/21
- メディア: 新書
- 作者:吉見 俊哉
- 発売日: 2016/02/17
- メディア: 新書
- 作者:安井 翔太
- 発売日: 2020/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:野中 郁江
- 発売日: 2020/01/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:太田 肇
- 発売日: 2004/04/07
- メディア: 新書
全電源喪失の記憶: 証言・福島第1原発 日本の命運を賭けた5日間 (新潮文庫)
- 作者:秀樹, 高橋,共同通信社原発事故取材班
- 発売日: 2018/02/28
- メディア: 文庫
- 作者:寺沢 拓敬
- 発売日: 2020/02/22
- メディア: 新書
客室乗務員の誕生: 「おもてなし」化する日本社会 (岩波新書 新赤版 1825)
- 作者:山口 誠
- 発売日: 2020/02/22
- メディア: 新書
強いチームはオフィスを捨てる: 37シグナルズが考える「働き方革命」
- 作者:ジェイソン・フリード,デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン
- 発売日: 2014/01/24
- メディア: 単行本
- 作者:石塚 由紀夫
- 発売日: 2019/10/17
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
官僚たちのアベノミクス――異形の経済政策はいかに作られたか (岩波新書)
- 作者:軽部 謙介
- 発売日: 2018/02/21
- メディア: 新書
- 作者:西垣 千春
- 発売日: 2011/07/22
- メディア: 新書
- 作者:添田 孝史
- 発売日: 2017/11/22
- メディア: 新書
- 作者:添田 孝史
- 発売日: 2014/11/21
- メディア: 新書
- 作者:NHKスペシャル『メルトダウン』取材班
- 発売日: 2017/09/22
- メディア: Kindle版
- 作者:NHKスペシャル『メルトダウン』取材班
- 発売日: 2015/02/19
- メディア: 新書
- 作者:船橋 洋一
- 発売日: 2016/01/04
- メディア: 文庫
- 作者:船橋 洋一
- 発売日: 2016/01/04
- メディア: 文庫
- 作者:肇, 太田
- 発売日: 2018/04/13
- メディア: 新書
- 作者:門田 隆将
- 発売日: 2016/10/25
- メディア: 文庫
- 作者:毎日新聞「幻の科学技術立国」取材班
- 発売日: 2019/10/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:西股 総生
- 発売日: 2013/05/01
- メディア: 単行本
野村再生工場 ――叱り方、褒め方、教え方 (角川oneテーマ21 A 86)
- 作者:野村 克也
- 発売日: 2008/08/10
- メディア: 新書
- 作者:加藤 年紀
- 発売日: 2019/08/08
- メディア: 単行本
プロ野球怪物伝 大谷翔平、田中将大から王・長嶋ら昭和の名選手まで
- 作者:野村 克也
- 発売日: 2019/09/19
- メディア: 単行本
- 作者:石黒 浩
- 発売日: 2009/11/19
- メディア: 新書
なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか ~アメリカから世界に拡散する格差と分断の構図
- 作者:渡瀬 裕哉
- 発売日: 2019/12/23
- メディア: 単行本
MBA 心理戦術101 なぜ「できる人」の言うことを聞いてしまうのか
- 作者:グロービス
- 発売日: 2020/02/14
- メディア: 単行本
2020年1月に読了した小説,評論,エッセイ,漫画
ご案内:神戸学院大学・摂南大学・関西大学 共催 PAL Forum the 3rd「初心者のためのSA・LA導入」のお知らせ
あさがおMLからの抜粋です(関大さん,ごめんなさい)。
本学で実施しますので,関心お持ちでしたらお越しいただければ幸いです。
【タイトル】
PAL Forum the 3rd 「初心者のためのSA・LA導入」PAL(Peer Assisted Learning)とは、学生が支援する学生の学びであり、スチューデントアシスタント(SA)やラーニングアシスタント(LA)がこれに当てはまります。しかし、新たに導入するにはノウハウがなくハードルが高いと感じている大学もあるのではないのでしょうか。
そこで、今回は、SA等を導入したい大学は知識を得る場にしたいと考えました。既に導入している大学は、未知のケースに遭遇した際に、どう対処するべきかを考える場にしたいと思います。【日時】
2020年2月22日(土)11:00~17:00(10:30~受付開始)【場所】
神戸学院大学 神戸三宮サテライト(ミント神戸17F)
〒651-0096 神戸市中央区雲井通7-1-1【対象】
大学・短期大学の学生、教職員およびその関係者【プログラム】
●11:00-12:00 キックオフ
~立場の違いを超えた新たな友との出会い~
午後のプログラムでチームになる友と廻りあいましょう。
その後、アイスブレイクを用意しております。ワンチームとなり結束力を高めていきましょう。●12:00-13:00 昼休憩
●13:00-14:00 前半戦
~情報というボールのパスを繋ぎあえ~
SAとは何か、なぜ必要なのかを振り返り、ディスカッションを行います。●14:00-16:15 ハーフタイム
~トライを目指して走り抜け~
前半戦で出た、問題点や得たい情報を抽出し、それらについてチーム内で話し合いましょう。
その内容をポスターにします。●16:15-17:00 後半戦
~ラストスパート、最後の力を振り絞れ~
ポスターを掲示し、各自自由に見てまわります。
その後は気になったテーマごとに集まりディスカッションをします。●17:00 ノーサイド
~試合終了のホイッスルが鳴る~
1日共に過ごした仲間ともいよいよお別れの時です。
閉会式を行い、簡単なアンケートを記入頂き終了となります。●17:30 アフターマッチファンクション(情報交換会)
~試合は終わった、ここからは親睦会だ
試合終了後は場所を移し、交流を深めたいと思います。【参加費】
無料(情報交換会 4,000円)【お申込み方法】
2月18日(火)までに、以下よりお申込みください。
http://www.kansai-u.ac.jp/ap/news/222-pal03.html
バーガー&ルックマン(山口節郎訳)(1977)『現実の社会的構成:知識社会学論考』(新曜社)を読了
標記の本を読了した。
目的は,自身が依拠することの多い社会学的新制度論の基盤となっている,知識社会学の理論を摂取することにあった。
筆者によれば,知識社会学の直接的先駆者となったのは,マルクス主義,ニーチェ,歴史主義という19世紀ドイツであったとのこと(p.7)。
そもそも,人間の意識は彼の社会的存在によって決定されるというのが,マルクス主義の考え方らしい。
もっともわかりやすいのは,以下の記述箇所であろう(p.94)。
制度的世界の客観性は、いかにそれが個人にとって絶対的なものとしてあらわれようと、やはり人間によって生み出され、人間によって構成された客観性であることに留意しておくことは重要で ある。人間の活動の外化され創造物が客観性という性格を獲得する過程は、客観化の過程である
2019年12月に読了した小説,評論,エッセイ,漫画
- 作者:チャールズ・A. オライリー,マイケル・L. タッシュマン
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2019/02/15
- メディア: 単行本
Rグラフィックスクックブック 第2版 ―ggplot2によるグラフ作成のレシピ集
- 作者:Winston Chang
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2019/11/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)