河合雅司(2017)『未来の年表:人口減少日本でこれから起きること』(講談社現代新書)を読了
標記の本を読了した。
本書は産経新聞社の論説委員が産経新聞紙上で展開した連載「少子高齢時代」にもとづき執筆されたものである。
第1部では,「人口減少カレンダー」として,人口減少に伴って生じる20の問題を時系列に示す。
第2部では,第1部を踏まえた処方箋を示す。
といっても,割合としては第1部が8割を占めていることから,人口減少に伴って生じる諸問題を,公表データを基本としつつ,市井にリアルにイメージしてもらうことを目的としたものだと言えよう。
たとえば,合計特殊出生率が改善したとしても,人口ピラミッドの構成上出生「数」が増えるわけではないこと,そしてむしろ「率」ではなく「数」の方が問題であるといった指摘は重要だと思われた。
一方,取り上げている問題の数がそれなりに多く,その反面深度が浅くなっているように感じた(もちろん,本書の意図は大きな写真を示すことなので,意図は達成されていると思うが)。
未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書)
- 作者: 河合雅司
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2017/06/14
- メディア: 新書
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