松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

中室牧子・津川友介(2017)『原因と結果の経済学:データから真実を見抜く思考法』(ダイヤモンド社)を読了

今更ながら?表記の本を読了した。
エビデンスには階層があるという話は印象に残った。
具体的には,
回帰分析→自然実験と擬似実験(差の差、操作変数法、回帰不連続デザイン、マッチング法→ランダム化比較実験→メタアナリシス
の順でエビデンスとしての信頼性は高いという(p.49)。
実際,高等教育の関連分野では9割が回帰分析だと思われるので,ショックであった。

以下はメモ。

因果を推定するときに考えなければならないのは,
1. まったくの偶然ではないか
2. 第3の変数の変数はないか
3. 逆の因果関係ではないか
の3つ。
また,操作変数法の前提は以下の2点。
1. 操作変数は原因には影響を与えるが、結果には直接影響しない
2. 操作変数と結果の両方に影響するような第4の変数が存在しない

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法