標記の本を読了した。
本書が描く「シェアリング・エコノミー」的未来は,次のような状態を指す。
1 おおむね市場に基づく──財の交換が行なわれ新しいサービスが生まれる市場が形成され、より潜在力の高い経済活動が実現する。
2 資本の影響力が大きい──資産やスキル、時間、金銭など、あらゆるものが最大限活用される新しい機会が生まれる。
3 中央集権的組織や「ヒエラルキー」よりも大衆の「ネットワーク」が力を持つ──資本と労働力を供給するのは、企業や政府ではなく分散化された個人となる。ゆくゆくは取引を仲介するのも、中央集権的な第三者ではなくクラウドベースの分散型市場となる可能性がある。
4 パーソナルとプロフェッショナルの線引きが曖昧──車での送迎や金銭の貸し借りといった、従来「私的」とされてきた個人間の行為が労働とサービスの供給源となり、しばしば商業化・大規模化する。 5 フルタイム労働と臨時労働、自営と雇用、仕事と余暇の線引きが曖昧──伝統的にフルタイムとなっている仕事の多くは、案件ごとに拘束時間や稼働率、従属度、独自性のレベルが異なる請負仕事に取って代わられる。
2年前の本であるので,この一部は既にかなり進行しつつある。
自分自身の生活の中にも,かなり入りこんできたという実感を添えながら読んだ。
- 作者: アルン・スンドララジャン
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2016/11/24
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