松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

楠木建(2010)『ストーリーとしての競争戦略:優れた戦略の条件』(東洋経済新報社)を読了

標記の本を今更ながら読了した。
本書では「戦略ではないもの」(p.109)を抑えた上で,戦略(「持続的な利益」p.163)を考えるという構造をとっている。
その前提として,競争戦略の課題は「 競争があるにもか変わらず儲かるという不自然な状態」(p.111)であると言う。
そして,ストーリーというのは動画であるので,静止画から動画へ,組み立ての転換をしなければならないのであると述べる(p.171)。
動画を組み立てるときのポイントは,人間の本性(p.288)*1を捉えること。
そのほかにも,一見して非合理であることが重要であること(p.323),追いつこうとすると自滅すること(p.370)等,印象に残る記述は多くあった。

*1:なんとなく,人間がもつ普遍的な欲求である」「インサイト」に似た概念だなと思った。)