松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

小川正人著『教育改革のゆくえー国から地方へ』(ちくま新書)を読了

他大学の先生にツイッターでおすすめされて読了した。
帯には,センセーショナルに,「2000年以降、激動の理由 食いモノにされる教育行政」という言葉が踊っている。
本書では,55年体制にあって政府自民党が教育政策をどのように決定してきたのか,文部科学省の組織としての特質はどのようなものか,といったことを導入として,第2章からは,90年代からはじまった
「政治主導」についての解説へと進む。
端的にいえば,従来重視されてきた局を単位とする積み上げ型が旧システムとされ,集権化してゆく過程を描く。
また,そういったマクロな話に止まらず,第3章では義務教育における行財政システムが三位一体改革から受けた影響について,かなり詳細に分析している。
いわゆる地方分権改革については別の書籍で読んだことがあるので,大いに頭に入ってきた。

教育改革のゆくえ ――国から地方へ (ちくま新書 828)

教育改革のゆくえ ――国から地方へ (ちくま新書 828)