松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

今年も,自分で学費を払った

1か月ほど前のことだが,大学院の学費を払った。
金額は,通年で535,800円である。入学金がないぶん,去年より安い。
振り込み期日を過ぎていたので,電話して延滞料金はかかるのか聞いたら,「かからないので,そのまま振り込んください」と言われた。
国立大学ならではの緩さである。私立大学では絶対にありえない。
shinnji28.hatenablog.com
これで,入学してから学費関連で1,353,600円を費やしたことになる。くわえて,月10万円程度の交通費宿泊費等がかかっているわけだが,
昨年の自分は以下のように言っている。

計算してみて愕然としましたが、感覚的には「高い」と思うものの、「もったいない」とか「他のことにもし使ったら…」といったことは全く感じないですね。

今の自分は,感覚的には「高い」とは思っていない。むしろ「安い」とすら思っている。
日本の国立大学大学院の教育は,安い。同じレベルのものをアメリカで受けようと,これの3倍はかかるだろう。
それくらいありがたい時間を,この1年間は過ごした。
失ったものももちろんあるが,得たものは大きい。
失ったものの第1は,ゆっくり旅行したり,遊んだりするプライベートな時間だ。基本的にこの1年,そうした時間はほとんどなかった。
得たものは,能力だ。何の,と問われると困るが,能力は圧倒的に向上した。仕事にもそのことは表れている。
たとえるなら,プロ野球で二軍でくすぶっていた選手が一軍にあがり,ベンチに座っている。もういつでも試合に出てもいい,くらいにはなった。
残りは,努力の総量だけが問題になるだろう。
そうした失ったものと得たものを,比較してみるのはナンセンスである。
個人が選べる道は1つだけで,もう一方の道を選んだ場合のことなどを考えても意味がない。
何かを失ったことも何かを得たことも両方あとから正解にできるよう,努力を重ねるしかあるまい。

しかしそのように努力できる状態にあるのも,熱心に指導してくださる先生方や,社会人に授業の時間を合わせてくれるストレートマスター,(宿泊できる)学士会館の予約や資料の提供等をしてくださる職員のみなさまのおかげである。
こういった恩をお返しするためには,できるだけベストを尽くして,質の高い研究をすることだと思っている。