松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

人間が運転するから事故が起こる

先日運転免許の更新にいってきた。
自分は無事故・無違反だったので,30分のビデオ講習で済んだ。
ただ,その映像の内容に色々と疑問を覚えた。
端的にいえば,お子様を事故で亡くした方の遺族が出てきて,やや煽るように車を運転することの恐ろしさを周知し,自覚を促すというものである。

たしかに,車を運転するということは凶器に乗るということだから,自覚は必要だ。
でも,人間が運転する限り必ず事故は起こるというのもまた事実だ。
自覚だけで事故を減らすことは困難である。
飲酒運転等の法令を守ることは当然だが,たとえば「前方不注意」等というのは,その行為に幅がありすぎる。
一時停止線で一時停止する,そのことを守ったとしても,突然子どもが飛び出してくるかもしれない。
その場合,ひいてしまうと車が悪いということになる。
だから,常に臨機応変に対応することが必要,というのが今の車社会である。
ルールを守ればいい,自覚を守ればいいということだけでは済まされなくて,臨機応変に対応し,「結果として」できるだけ事故を起こさないことが求められる。
人間が運転する以上,互いにミスや不注意等は必ずある。
疲れていて集中できていないときだってある。
そのようなときは運転するな,というのは正論だが,我々はスーパーマンではない。
現在の免許制度は,すべての凡人に運転免許がいきわたるようになっている。
凡人にスーパーマンのような所作は求められない。
したがって事故は必ず起こるが,いかにして怒らないか,そのために臨機応変に対応する必要があるし,その上で,事故が起こさなかった,誰にも迷惑がかからなかった,という結果こそが最も大切となる。

したがって,そのようなことを言っている間に,一刻も早く自動運転を導入した方がいい。
講習中にそのようなことを考えていた。こんなことをしているヒマがあるなら,一刻も早く自動運転を導入すべきである。
自動運転にも色々と問題があるようだが,少なくともすべてが自動運転になれば,今よりも格段に事故は減るはずである。
ただし,そうなるともはやこのような講習の意味はなくなってしまって,交通安全協会の役割も同時に失われるだろう。