松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

大学の教員と仲良くなる方法

大学の教員と仲良くなるのはすごく簡単である。
「どうやったら先生とうまく仕事ができるだろうか」と悩む職員は多いように思うが、要するに仲良くなれば話は早い。
仲良くなるのは簡単である。

それは、「専門分野の話をすること」だ。
いまどき、所属の教員の専門分野など、自身の大学のホームページで公開されていよう。
まずそれを見る。
そうすると、その先生がどんな分野でどんな研究をしているのか、は簡単にわかる。
これだけでもやる人は少ない。だから十分だとも言えるが、もう少しステップを踏めばよりレベルがあがる。
次は、Google Scholarだ。
http://scholar.google.co.jp/
ここで、その教員の名前を検索する。そしたら、どんな論文を書いているのかわかる。
中には無料でダウンロードでできるものもあるだろう。それを読んでみる。
最後に、科研だ。
科研のデータベースは、以下で公開されている。
KAKEN - 科学研究費助成事業データベース
ここで、またその教員の名前を検索する。
そうすれば、どの教員がどんな研究課題で、いくら科研をとっているのか、あるいは過去にとってきたのかがわかる。
ここまでで、仲良くなるための9割が終了。
あとの1割は、先生に問うことだ。

「先生の専門分野って、○○ですよね」

「この分野では、どういったことをされているんですか?」

「へえ、じゃあ●●は、○○学ではどう論じられてるんですか?」

こんな感じで、質問をしていく。そうすれば仲よくなれる。
ときどき、「教員の専門分野を理解することが重要」といった論があるが、あれは間違っている。
ある研究課題や分野について、そんなに簡単に理解できるなら研究者などいらない。
理解はできない。その前提で、質問を重ねる。
仲良くなることなんて簡単で、たったこれだけのことなのに、なぜみんなやらないんだろうと思っていたが、最近わかってきた。
そういう人は、「理解しなければならない」と思っているのだろう。
そして、「私には理解できない」ので、「聞かない」のではないか。
しかし、「理解しなければならない」のは不遜だし、「私には理解できない」のも当然だ。
目的は理解することではなく、学術に裏付けられたその人の背景を知ろうとすることにある。

要するに、誰かと仲良くなるときのコミュニケーションと全く同じだ。
誰かと仲良くなるときには、その人の背景を理解しようとするだろう。
大学の教員の場合は、背景が世界に向けて公開されているので、そうでない人に比べて最初のハードルは低い。
みんなどんどんやったらいいのである。