松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

ある質問をそのまま受けてしまって、素朴に返してしまうという問題

自戒を込めて、ときどき感じている問題がこれである。
誰か、たとえば学生や教員から質問を受けた時に、それをそのまま受け取り、素朴に返すことがある。
このやり方は、しばしば間違うことがある。
なぜなら、質問者が「本当に知りたいこと」を確実に、正しく質問できているとは限らないからである。
すなわち、Aという質問をしていても、本当に聞きたいことはBかもしれないし、Cかもしれないし、A´かもしれない。
質問者が「本当に知りたいこと」は一体何なのか、これをまず捕捉しなければならない。
質問者の「本当に知りたいこと」はダイレクトな言葉からはわからないことがあり、背景を掘り下げることがしばしば求められる。
個人的には、これができることこそがコミュニケーション能力であると考えている。

たしかに、確認するのは面倒である。
質問がよくわからないときに、自分が何をわかっていないのかを確認し、祖語がどこにあるのかを丁寧に確認するのはかなりめんどくさい。
このため、わかっていないけど、とりあえずわかっていないまままま答えようとすることになる。
これが、質問に対して素朴に返してしまうという状態である。
しかしながら、これをサボった場合、信頼関係の構築が難しくなる。
コミュニケーションとは、相手の言っていることを正しく捕捉すること。
そして、こちらの言っていることを正確に伝えること。
これができれば、互いにコミュニケーションのコストを下げることができ、ストレスが減少する。
コミュニケーション不全に陥っているときは、いずれかがコミュニケーションのコストを一方的に負担させているケースでなかろうかと考える。