松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

植松努「できもしないことを言うな。」「できることしか、しちゃだめなの?」―他人の挑戦はとりあえず否定しておくと自分を守れるので楽―

昨日で、震災のあった日から4年です。そこで、前向きな記事を書きたいと思います。

植松努さんというのは、植松電機という会社の社長です。
以下の動画で有名ですよね。

Hope invites | Tsutomu Uematsu | TEDxSapporo - YouTube


植松さんのfacebookの文章を見てすごくいいと思ったので、ご紹介です。
太字は私が入れてます。

「できもしないことを言うな。」
という言葉はよく耳にします。
でも、僕は、この言葉には、なんの生産性も無いことを知っています。それどころか、人類の成長や、進化発展を阻害する、おそろしい言葉です。

できることしか、しちゃだめなの?

「できないことを、できるようにするのが、練習だ!」
は、イナズマイレブンの言葉ですが、
「できもしないことを言うな」は、
そもそも、教育や、練習や、訓練を否定する言葉では?
それを、教育者が発するって、自己存在否定?

先日、ある子どもからいただいた感想文には、
「自分は、いままで、できないことを、どうやったらできるか考える、という発想がありませんでした。」と書かれていました。

ちょっと、ショックを受けつつも、なるほど、と納得もしました。

この子は、「できもしないことを言うな」にさらされていたのだとおもいます。
だから、自分の「できることの範囲から選ぶ」ことしか、してこなかったのかもしれません。
だから、できないことを、できるようにする、なんて考えるいとまもあたえられず、
できないことは、できない、とあきらめる習性を教えられてしまたのだと思います。

僕は、子どもの頃に、ロビンソンクルーソーが大好きでした。
そこには、困難を乗り越えるための、だったらこうしてみたら?が溢れかえっています。
いとうたかおさんの、「サバイバル」というマンガも好きでした。様々な「だったらこうしてみたら?」が書かれていました。
僕は、伝記も好きです。そこには、あきらめ方が書いてありません。だったらこうしてみたら?しか書かれていません。
だから僕は、できないことにであったら、どうやったらできるかを考える習性が身に付いてしまっています。

生まれた時からあきらめ方を知っている人間はいません。
あきらめる、は、後天的な教育によって与えられる能力です。
だからこそ、あきらめるかたを教えない、という教育もできるはずです。

でも、残念なことに、理由を伝えずに命令に従わせるためには、
「あきらめる」人じゃないと困るんです。

大人にとって都合の良い子どもは「あきらめる」子どもです。
そんな子ども達を、どんどんつくってる大人が、少なからずいます。

「できもしないことを言うな」という人は、
おそらくは、経験値が低い、やったことがないことだらけの人だと思います。

そんな言葉に負けないで、
「どうやったらできるか考えよう」
「だったらこうしてみたら?」
と言った方が、よっぽど生産的です。
なんにも思いつかなかったら、応援するだけでも十分です。

僕ら自身、「できもしないことを言うな」という
言葉が思い浮かんじゃった時は、
がんばってそれを払拭して、
できる方法を考えてみましょう。

やったことがない人に限って簡単に諦めたり、「やめておけ」と言う。真理ですね。
挑戦するということはしんどいですよ。失敗の方が多いですから。
100やって1か2くらいじゃないでしょうか。成功するの。
私は、自分がずっと「できることの範囲から選ぶ」人生を送ってきたので、「できなさそうなことをとりあえずやってみる」ことの価値がよくわかります。
10代の頃から、そういう生活をしてくるべきだったと強く思います。
他人の挑戦を応援したいし、自分自身も挑戦したい。
挑戦の方法がマズいと思ったら「だったらこうしてみたら?」と言いたい。
最悪、なんにも思いつかなかったら、応援だけはできる自分でありたい。
多少無理筋な挑戦でも「それはいいですね。ぜひやりましょう」と言いたいです。

実はそういうの難しいんですよね。
「やめとけよ」と言っておけば、その挑戦が失敗したときに、「ほらやっぱり俺の言ったとおりだろ。やめとけと言ったじゃないか」と自分を守ることができる。
一方、「それはいいですね。ぜひやりましょう」と言ってしまったら、その挑戦が失敗したときに、失敗の原因を部分的に引き受けなければならない。

だからこそ、「それはいいですね。ぜひやりましょう」と言ってくれる人はありがたいんですよね。
人間として魅力的な人は、やっぱり「それはいいですね。ぜひやりましょう」と言ってくれる人です。
こういう人の周りにいると、楽しいです。前向きな発想が許容されるから。
自分もそう思ってもらえるように頑張ります。