教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(1)問題意識 - 松宮慎治の憂鬱
教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(2)問題意識② - 松宮慎治の憂鬱
教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(3)目的 - 松宮慎治の憂鬱
教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(4)方法 - 松宮慎治の憂鬱
前回までは、問題意識として個人(もう少し目の前の学生のためにやれることがあるんじゃないか)と大学の支援体制(孤独に勉強しすぎではないか)の2点を挙げ、目的として、教員になりたい学生がふさわしい力を身に着け、現役で合格できることを挙げました。また、方法として、2013年の秋から冬にかけて、免許教科(横)と学年(縦)
冬があけて春が訪れる頃、学生は春休みで、あまり大学にはきません。私はその間に、上司同僚と「模擬教室」の準備をしていました。模擬教室といっても、黒板を学校仕様のものに変更し、学校用の机と椅子を旧短大から20ほど持ってきただけの簡易なものです。黒板に加えて教卓も買いましたが…そんなにお金はかかっていません。
そして新年度が始まります。ガイダンスの季節ですね。このガイダンスでは、特に1~3年次対象のそれでは、通り一遍の履修指導のみならず、「今、そういう学び合いのコミュニティができはじめていますよ」「私たちはそういうチャレンジをフルでサポートしますので、どんどんやっていきましょうね」なんてことをできるだけ伝えたつもりです。
教育実習の直前ガイダンスでは、「教育実習が終わって教員採用試験の直前になったら、夜も教職教育サポート室を開放するので、一緒に勉強しましょう。ぼくも個人的にしたい勉強があるので(大学院入試のこと)」と言ったりもしました。
このようなことをしていると、少しずつ芽が出てくるもので、窓口に色々な学生が来るようになりました。ある3年次生の学生は、「介護等体験の勉強会を2年次生としたい」と言ってきてくれました。またある2年次生の学生は、「教職の勉強をしあうサークルを作りたい」と言ってきてくれました。後者の学生については、教員に「合格するために今から何をしておけばいいですか?」という相談をしていたようで、その答えが「サークルを作ればいいんじゃないか」という答えだったみたいです。このように、この取組み全体は、私1人で遂行できるものでは当然なく、同僚の理解と支援あってこそのものだということを付け加えておかねばなりません。
①免許教科(横)と学年(縦)
②
この2つがやりたくて、1年くらいかけて学生さんを煽ってきました。その煽りが少しずつ身を結び始めているのが今です。(続き)