松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(4)方法

教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(1)問題意識 - 松宮慎治の憂鬱

教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(2)問題意識② - 松宮慎治の憂鬱

教職課程の学生同士の学び合いに向けた試み(3)目的 - 松宮慎治の憂鬱

続きです。前回までは、問題意識として個人(もう少し目の前の学生のためにやれることがあるんじゃないか)と大学の支援体制(孤独に勉強しすぎではないか)の2点を挙げ、目的として、教員になりたい学生がふさわしい力を身に着け、現役で合格できることを挙げました。

今回は、その具体的な方法を述べたいと思います。私がやりたいと思ったのは、以下の2点です。

①免許教科(横)と学年(縦)を越えた繋がりを強化し、学び合いを促進する

自大学だけでなく他大学の学生とも学び合う

同じ免許教科、同じ学年で固まって勉強するより、色々な免許教科、別の学年と学び合う方が、切磋琢磨できると考えました。それを目指したのが①です。

また、②については特にやりたいと思っていることです。大学生というのは、1回入学したら同じ大学に通うことになるので、普通に過ごしていると、学びの空間を他大学の学生と共有することが少ないです。私には他大学の職員のコネという最強の武器がありますので、この自分のネットワークを使って、学生に学びの場を提供したいと考えました。

ただ、②についてはまだ大きく未達なので、今回は特に①についてその方法の詳細を述べていきたいと思います。

まず、2013年の秋に「教職教育サポート室」を開設し、そちらに指導員として毎日日替わりで元現職の先生にお越しいただくようになったので、この部屋を基点にすることにしました。「教職教育サポート室」を基点に、小さい単位であっても学生同士がグループで学び合える環境を整えようと思ったのです。

サポート室にちょくちょく顔を出しつつ、学生とコミュニケーションをとっていると、少しずつ一緒に勉強しあう小集団ができてきました。このときは主に社会科、そして英語の学生がそういう小集団を形成してくれました。彼らは3年次生だったので、その時期の秋から冬というのは、いわば教員採用試験に向けて非常に焦る時期です。

この小集団が自らやりたいと言い出して(職員はそのアシストを少しだけして)、学内に公開する模擬授業を冬に2回ほど実施することができました。学内に公開するというのは、学内のお知らせで全学年の教職履修学生に「見に来てくださいね」と宣伝したり、ビラを貼ったり色々しました。このお知らせを配信する際、「我々はこうした学び合いを積極的に支援していく」ということも、併せてメッセージとして示しました。だからどんどんやりましょうと。

当日は教職専任でない、「教科に関する科目」ご担当の先生が来てくだるなど、なかなかうまくいきました。今思えばこれが全ての始まりだったように思います。(続き)