標記の研修会に参加したので、内容を報告します。
※掲載にあたり許可は得ておりません。問題があれば対応しますのでご連絡ください。
会場ですが、元々昭和4年に建てられた小学校をセンターとして再利用しているみたいで、とてもよい雰囲気でした。
神戸市学生スクールサポーターというのは、教職を目指す大学生が学校で授業の補助等をさせていただいて現場の体験を行うことができる、神戸市教育委員会の事業です。
神戸市学生スクールサポーター
http://www.city.kobe.lg.jp/child/lifelong/tuusin.html
近年、教育委員会・大学・学校が三位一体となって未来の教員を養成する取り組みが盛んになっていて、その先駆的事例だと思います。
基本的にスクールサポーターに登録している大学生のための研修会なのですが、本学の学生も大変お世話になっているので、関係者として参加しました。
職員としてこういう場に参加するよさは2つあります。1つは、学外での学生の姿を見て、学内にいるときとは少し違った面を見られること、もう1つは、三位一体の一部として大学もきちんと貢献していくという姿勢を示せるということです。
1つめですが、やはり学生というのは、学外での活動や様子も含めて一つの人格を形成しているわけなので、学内だけでのかかわりでは、なかなか深く理解することが難しい部分があります。よって、こういう場に積極的に出ていくことによって、普段と違う一面を知りたいと思っています。
また、2つめですが、当たり前のことですが、教育委員会や学校と一緒になって、未来の先生を育てることに寄与するという姿勢を見せたいと思っています。
地味かもしれませんが、こういう場への参加を厭わないことが、大学への信頼にも繋がっていくと考えています。
以下、メモ程度ですが報告します。
期日:2014年10月26日(日)13:00~16:30
会場:神戸市教育・地域連携センター研修室他
【成果】
・学外にいるときの学生の姿を見ることができた
【反省点】
・開始ギリギリに行ってしまった
【所感】
子どもたちがネットを使用するときのルールを作るのがよいとよく言われるが、いったいどのようなルールを作ればいいのだろうか?やはり子どもたち自身が考え、大人がそれをサポートするのがよいのだろうか。
【以下内容】
①講話「ストップ!ネットトラブル」(人権教育課指導主事 柳田 竜一氏)
・人権は、人が人としてより幸せに生きる権利のこと
・自分の人権を守る、他の人の人権を守る、それを分かるだけではなく実践行動を身につけさせたい
・今起きている問題は、おおきく「SNS、ネットいじめ」「個人情報の流出、ネット炎上」「ネット依存・高額請求」「ネットで出会い(なりすまし)」の4つである
・スマホ所持の低年齢化が進んでいる。小学校40校を調査すると、小学生の時から所持が当たり前になりつつある
・スマホは携帯電話ではない。コンピュータである。機能が全く違う。アポロ13に搭載されていたコンピュータが今のスマホ1台に搭載されていると聞いたことがある
・以上の状況から、ネットいじめ防止プログラムをはじめた
・ネットいじめ防止プログラムの中身は、「インターネット安全教室」の実施(小学校高学年児童を対象)、「ネットいじめ防止啓発研修会」の実施(教職員・保護者対象)、DVDの発行の3つ
・「インターネット安全教室の例」:小学校高学年では、この例を導入として使っている。友達にもらったぬいぐるみについて、「このぬいぐるみ、かわいくない」とグループLINEに投稿したところ、本人は「かわいくない?」と聞いたつもりだったが、友達には否定されたと誤解された例。最終的に本人は誤解に気づき、解くために「LINEで謝ろう」と言うが、それに対して親が「ちゃんと顔を見て謝りなさい」と諭すというストーリー
・ネットトラブルがあったら、おうちの人や先生に相談(そうだん)しましょうと小学生には言っている。小学生は「怒られるだけじゃないか」と思うのだが、大人は「知っている人を知っています」ということを伝えている
・みんなが安心して使うためのルールづくりを
・気軽なツイートでネット炎上(実際の炎上事例)
・ネットの情報は消えない、受験、内定、就職、結婚…すべてダメに
・教師の中でもあってはならない事件が…(個人面談内容がLINEで流出)
・ネットはなくならないので、安全な使い方を実行するしかない。若い君たちの率先垂範に期待する
②講話「子どもとつながる・子どもがつながる学級づくり」(花山小学校教諭 藤原 綾乃氏)
・4年生から5年生の担任に変わった時、なじむのに時間がかかった
・人とあまりかかわろうとしない、自分からチャレンジする子があまりいないという印象を受けた
・少しでも自分で考えて挑戦する子どもを育てたい
・今年度、「発表いっぱい」というキーワードを挙げている
・みんながつながってなごめる学年にしよう、と言っている
・遊びを中心につながっていくことを考えていて、まずは自分が子どもたちとつながることを考えている
・子どもたちの声を学級だよりで発信していくように心がけている
・子どもたちには褒められたいという気持ちが多い。自分も上手に褒められているだろうかという気持ちがある。些細なことを褒めてあげると喜ぶ。褒める力を伸ばしたい
・メリハリをつけることが大事だと思っている
・授業中と休み時間は違うと思っている。下の名前でフランクに呼び合うのは、休み時間なら構わないが、授業中は「○○さん」と呼んでいる
・授業と休み時間の切り替えが遅いこともある。学習が楽しければ切り替えが早くなると考えている
・本を読む子と読まない子の差が激しい。読むことは大事
・歌は学級のバロメータ。大きな声で歌えるということは、関わりを持てて、心を許しているということ
・自分で「何をしにいくのか」を持ってほしい。「今日は何をしたらいいんですか?」じゃなくて
・個人日記(子ども対自分)とは別に、班ノート(班で回していくもの)というのを作っている
・サイコロを使って子どもたちにスピーチをさせている
・一人の人間としての魅力を高め、素敵な人になってほしい。プライベートも大切に
③グループ協議「こんなときどうする?」(学生スクールサポーター活動で困ったら)
・11班に別れてグループ協議を実施したのち、最後に班ごとに発表
・手を放して目を離さず。子どもたちの可能性を信じて、タイミングよく手を差し伸べる(神戸市教委田中先生)