松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

両角亜希子著『私立大学の経営と拡大・再編―1980年代後半以降の動態』(東信堂)を読了

少し前になるが,標記の本を読了した。 私立大学の経営をマクロ・ミクロ双方の視点から検証した貴重な大著である。 より具体的には,私立大学の経営行動について,変容の詳細とその背景,さらにはそれらと財務構造とのかかわり, 加えて個別大学のケーススタ…

就職先として大学職員を選んだのは,転職市場で人気があったから

就職先として大学職員を選んだ最大の理由は,転職市場で人気があったことにある。 こんな自分でも,内定先はいくつかあった。たしか4つくらい。その中でどこを選ぶのかはなかなか難しい。 でも,就職活動をしながら,自分なりに決めていることがあった。 そ…

「こんなおっさんにはなりたくない」と思った話

「こんなおっさんにはなりたくない」と思った話をしよう。 「お前もおっさんやないかい」という突っ込みは留保していただいて。比較的よく行くチェーンの定食屋があるのだが,そこでの出来事である。 おっさんはたぶん40台中盤くらい。店員さんに文句を言っ…

日本高等教育学会における追手門学院の学生のホスピタリティ

この土日、日本高等教育学会@追手門学院大学に参加していたわけであるが、出迎えた学生スタッフに驚いた。 たとえば、研究発表の各部会では、開始前に必ず1人の学生が前に立って、ベルを押すタイミング等を説明された(「〇〇学科の誰それです。ベルを鳴らす…

勤務先が新卒・既卒の職員を募集しています。

もしよろしければ,ご応募ください。神戸学院大学事務職員採用情報(2016年10月1日付採用) 事務職員採用情報|専任事務職員採用情報(新卒採用) shinnji28.hatenablog.com

組織が潰れる=自分が潰れる,ではない

時々,自分の組織が立ちいかなくなってつぶれてしまうのではないか,ということを心配している人がいる。 自分もかつてそういう感情を持っていなかったわけでもないので,気持ちはわかる。 結論からいえば,そのようなことを気にする必要は全くない。 組織が…

「本当に強い大学」というフレーズに含意されていること

主として週刊東洋経済であるが,「本当に強い大学」というフレーズが用いられている。 store.toyokeizai.net もちろん,こういった特集は興味深い。 しかし,それ以上に個人的に考えたいと思うのは,このフレーズに含意されていることは何か,ということであ…

能力のある人には,それを社会の中で発揮する責任がある

能力のある人には,それを社会の中で発揮する責任がある。 少し前にも書いたが,能力にはどうしても個人差というものがある。それは仕方ない。 しかしながら,個人差の有無はともかく,そのもっている能力をベストを尽くして発揮しているかどうか,は問われ…

仕事において,「頑張っていたらいつか誰かが気づいてくれる」と考えるのは甘え

「頑張っているのに評価されない」は本当か? 「頑張っているのに評価されない」と話す人がいる。 自分はこんなにも頑張っているのに,なぜ評価されないのだろう,という悩みである。 しかしながら,この主張は妥当ではないと考える。 頑張っているか,いな…

久々にトイックを申し込んだ

おそらく,3年ぶり?くらいにトイックを申し込んだ。 少なくとも2年は経過している。なぜそれがわかるかというと,トイックの会員サイト(トイックスクエア)にログインできなかったからだ。 「ログインできないんですけど…」と電話連絡すると,「すみません…

仕事の力に個人差は当然あるが、それは各々の個性(特徴)と不可分な関係にある

「あいつはできない」論について 自分以外の誰かを「仕事ができない」と断じることに以前から疑問をもっている。 まさしくそれは「断じる」ということだからだ。 誰かをそんな風に評価できるほど,自分は立派ではないと思っている。 「ウソをついたことのな…

2016年度,神戸学院大学の教員免許状更新講習では,過去最高のべ1,400人超の先生方をお迎えします

残念ながらもう申し込みは締め切ってしまったが,今年度の勤務先の教員免許状更新講習では,のべ1,400人の先生方をお迎えする。 この数字は,2009年の制度開始以来法人として過去最高の数字である。 これまでの最高は2011年ののべ1,200人あまりであり,それ…

大学行政管理学会20周年記念ページの「寄稿」欄が相当おもしろい

まだ村上義紀氏のものしか掲載されていないが,相当に読ませる内容となっている。 多くの会員が耳の穴をかっぽじって聞くべき内容ではないかと感じる。 特に結びの一文が強烈だ。 「不条理な人間」という言葉には賛成できないが,それ以外のところはかなり正…

大学行政管理学会第20回定期総会・研究集会で研究報告を行います。「教師の資質能力への評価に関する現状と課題」

初めて休もうかと画策していましたが,若手研究奨励の報告をしては?というオファーを研究・研修委員会からいただき,ご支援に対する恩返しとして報告を行うことにしました。 今日から申し込みが可能になるはずです。もしよろしければお越しください。 教師…

高等教育学会編『高等教育研究』第11集を読了

標記の文献を読了した。 この紀要は2008年という,まさしく自身が働き始めたときに発行されており,特集テーマは「大学生論」となっている。 吉田文先生の論稿「大学生研究の位相」には,次のような特集を組んだ理由が記述されている。 会員の多くが大学の教…

城山三郎著『臨3311に乗れ』(集英社文庫)を読了

標記の本を読了した。 この物語は,近畿日本ツーリストの創業を描いたものである。 昭和20年代に野武士集団が興した日本ツーリストが,やがて固い近鉄と合体し,大きな旅行会社を形成してゆく過程について, 本来壮大な物語であるにもかかわらず,淡々と描か…

ナンシー・マイヤーズ監督『マイ・インターン』を視聴

たまにはリラックスしようと思い,アマゾンプライムビデオを使って標記の映画を見た。 出演は,ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイである。 急成長中の会社を仕切る若い女性社長のもとに,高齢のインターンがやってくる物語で,内容もさることながら, …

読了した文献(44)

◇藤村正司(2016)「第一世代の高等教育研究:新堀通也の問題発見型・ワンマン的探検時代」『大学論集』第48集,pp.1-16. ◇山崎博敏(2016)「新堀通也先生の高等教育研究」『大学論集』第48集,pp.17-30. ◇山野井敦徳(2016)「シンボリイズムの形成と展開…

日本高等教育学会編『高等教育研究』第19集を読了

標記の本を読了した。 こちらは学会誌であるが販売されており,非会員でも購入できる。 特に刺激的だったのは,論稿「薬学教育改革の成果と課題―二段階の「出口」――「就職」と「国家試験」に着目して―」(速水幹也)である。 こちらの論稿では,6年制化以降…

『阪神教協リポート』No.39(2016.4.1)に,拙稿「教職課程認定にかかわる実務と課題」を掲載いただきました

『阪神教協リポート』No.39(2016.4.1)に,拙稿「教職課程認定にかかわる実務と課題」を掲載いただきました。 お世話になっている方に抜き刷りをお送りする,ということを初めてしました。 途中から,お送りする相手のお名前は,自分の名前より上に書くべき…

阪神地区私立大学教職課程研究連絡協議会の教職課程事務検討委員会の委員を拝命しています

全私教協の教職課程運営部会の委員(阪神地区選出)を拝命したことは既に報告しました。 shinnji28.hatenablog.com ほぼ同時に,阪神教協の教職課程事務検討委員会の委員も拝命しています。 これは,有志のボランティアで運営されてきた教員免許事務セミナー…

文章に間違いがあります――『文部科学教育通信』No.387に掲載いただいた,拙稿「私立大学等改革総合支援事業によるIRの「流行」とその問題点」—

せっかく掲載いただいた標記の原稿ですが,私の校正ミスで,日本語に誤りがありました。 お詫びして訂正します。p.25 1段目 最後の2行 ✖ それらを活用した教学支援を行い始めることに可能性に期待していた ○ それらを活用した教学支援を行い始めることに期待…

「私立大学等の振興に関する検討会議」の議事録が勉強になる

この春設けられた標記会議の議事録の第1回が公開されていた。 私学関係者は必見だろう。 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/koutou/073/gijiroku/1369967.htm 個人的に関心を抱いたのは, (1)労働市場の問題に一部ではあるが言及されていること…

(お願い)「養成段階に求める小学校教師の資質能力等に関する調査」について【7/7までトップに掲載】

標記の調査票を本日発送させていただきました。 お忙しいところ大変恐縮ですが,ご協力いただければありがたく存じます。 お問合せ等ございましたら,以下のメールアドレスまでいつでもご連絡ください。2016年6月7日 広島大学高等教育研究開発センター 大場…

「ストレングス・ファインダー」に5つの強みを見つけてもらった

久々に変な自己啓発本的なものを買ってしまった… この本を買うと,アクセスコードというのがついてきて,自分の強みを診断してくれます。 私の強みは,「着想」「戦略性」「自己確信」「最上志向」「内省」の5つでした。 着想 あなたは着想に魅力を感じます…

第2回SIR(職員IRフォーラム)について,教育学術新聞に取り上げていただきました

IR

先日かかわったフォーラムについて,私立大学協会発行の『教育学術新聞』(平成28年5月25日発行)の3面に取り上げていただきました。 もしよろしければ,ご高覧ください。 掲載くださった私大協の関係者のみなさま,ありがとうございます。 shinnji28.hatena…

今年も,自分で学費を払った

1か月ほど前のことだが,大学院の学費を払った。 金額は,通年で535,800円である。入学金がないぶん,去年より安い。 振り込み期日を過ぎていたので,電話して延滞料金はかかるのか聞いたら,「かからないので,そのまま振り込んください」と言われた。 国立…

働きながら大学院に行くことがこんなにもしんどいとは思わなかった

今日は振休を利用して広島に向かう新幹線の中、スマホからこのブログを更新しようと思う。 今日は修士論文の2次審査がある。 今年度中に、3次審査と最終審査があって、学位が授与されるというプロセスである。 不出来な学生なので、先生方にご迷惑をかけつつ…

生存確認としてのブログの効用

全私教協の大会時に,何人もの方に「ブログ見てるんですけど…」と言っていただいた。 もしかしたら言いづらい方もいらっしゃるかもしれないが,個人的には言っていただいた方がありがたい。 面白いのは,人によって関心のある話題が違っているということであ…

職員の仕事は厳格化する課程認定に対応することではない

全私教協の研究大会でもう1つ印象に残ったことがあります。 厳密な表現を忘れてしまいましたが,1日目のシンポジウムで,森田真樹先生(立命館大学)が標記のようなことを仰っていたと思います。 もう少しマイルドなお言葉でしたが,「この中には職員の方…