松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

バーガー&ルックマン(山口節郎訳)(1977)『現実の社会的構成:知識社会学論考』(新曜社)を読了

標記の本を読了した。

目的は,自身が依拠することの多い社会学的新制度論の基盤となっている,知識社会学の理論を摂取することにあった。

筆者によれば,知識社会学の直接的先駆者となったのは,マルクス主義ニーチェ,歴史主義という19世紀ドイツであったとのこと(p.7)。

そもそも,人間の意識は彼の社会的存在によって決定されるというのが,マルクス主義の考え方らしい。

もっともわかりやすいのは,以下の記述箇所であろう(p.94)。 

制度的世界の客観性は、いかにそれが個人にとって絶対的なものとしてあらわれようと、やはり人間によって生み出され、人間によって構成された客観性であることに留意しておくことは重要で ある。人間の活動の外化され創造物が客観性という性格を獲得する過程は、客観化の過程である 

現実の社会的構成―知識社会学論考

現実の社会的構成―知識社会学論考