松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

竹田一則編著(2018)『よくわかる!大学における障害学生支援:こんなときどうする?』(ジアース教育新社)

標記の本を読了した。
本書は,大学における障害のある学生への就学支援に関する基本的な考え方を個別大学の事例とともに解説したのちに,「こんなときどうする?」をテーマに,視覚障害聴覚障害,運動障害(肢体不自由),病弱・心身虚弱,内部障害発達障害精神障害にわけて具体的な支援方策を提示したものである。
また,対象だけではなく具体的な場面(たとえば,自身の職掌では,実習)が想定されており,実務的にもすぐに役立つ。
さらに末尾では,イギリス,オーストラリア,アメリカにおける障害学習支援の現状も紹介されている。
障害学生支援は以前から興味もあり,やりがいをもててきた分野である。というのは,本書にも書かれているが,「障害学生との共学は周囲の学生を育てる」(p.89)からである。またときには,障害学生自身が支援する側に回ることにより,自己を相対化でき,成長するといったケースもある。
このように,ある面から見ればネガティブかもしれないが,何らかの介入によってポジティブに変容しうる,というコントラストに魅力を感じている。

よくわかる! 大学における障害学生支援

よくわかる! 大学における障害学生支援