松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

コンラート・パウル・リースマン(斎藤成夫/斎藤直樹訳)(2017)『反教養の理論:大学改革の錯誤』(法政大学出版局)を読了

標記の本を読了した。
本書は,オーストリアの哲学者による新自由主義的大学改革の批判本である。
章立ては次のとおり。

第1章 億万長者になるのは誰か、あるいは知っておかなければならないことのすべて
第2章 知識社会は何を知っているか?
第3章 教養・半教養・反教養
第4章 PISA――ランキングという妄想
第5章 知識にはどれくらいの重みがあるか?
第6章 ボローニャ――ヨーロッパ高等教育圏の空虚さ
第7章 エリート教育と反啓蒙
第8章 差引勘定の結果としての知識の価値
第9章 教育改革との決別

最近日本でも,『反「大学改革」論』(ナカニシヤ出版),『大学改革という病』(明石書店)といった,大学改革批判本が寄せられるが,本書の原書出版は2006年であり,10年早い。

反教養の理論 (叢書・ウニベルシタス)

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反「大学改革」論:若手からの問題提起

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  • 作者: 藤本夕衣,古川雄嗣,渡邉浩一,井上義和,児島功和,坂本尚志,佐藤真一郎,杉本舞,高野秀晴,二宮祐,藤田尚志,堀川宏,宮野公樹
  • 出版社/メーカー:カニシヤ出版
  • 発売日: 2017/06/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「大学改革」という病――学問の自由・財政基盤・競争主義から検証する

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