松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

田中明彦(2017)『新しい中世:相互依存の世界システム』(講談社学術文庫)を読了

標記の本を読了した。
本書のキーワードである「新しい中世」は,冷戦終結や欧米の覇権の後退後であるポスト近代を示すものである。
ここでいう「新しい中世」は,ヨーロッパの中世とポスト近代が「似ている」と考えられるところからきている。
どこが似ているかといえば,(1)非国家主体の重要度が増すこと(2)イデオロギー対立が終焉すること,の2点である。
その代わり,経済的な相互依存が技術の水準の点からも,システムの点からも段違いであり,しかもそれらが制度化されつつあることを呼称して,「新しい」としている。