松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

落合陽一氏による「ワーク・アズ・ライフ」と政府主導の「ワーク・ライフ・バランス」を繋ぐもの

ワーク・アズ・ライフ

「ワーク・アズ・ライフ」というのは落合陽一氏の造語である。
具体的には,人生のポートフォリオを時間によって組むのではなく,ストレスによって組むことを推奨する。
自分がストレスを感じるものは何なのか,あるいは感じないものは何かを考え,時間で分けない。
もしもそのような前提に立った時に,ワークとライフは分けられるのかという問題が想起される。
それがワーク・アズ・ライフである。
newspicks.com

ワーク・ライフ・バランス

一方,何年も前から大きなテーマになっているのが,「ワーク・ライフ・バランス」である。
最近では,政策的にも大きく推進されている。
ワーク・ライフ・バランス| 内閣府男女共同参画局
www.mhlw.go.jp
このような流れを大きく進めてきた代表が,株式会社ワーク・ライフバランスであり,小室淑恵氏である。
株式会社ワーク ・ライフバランス – 企業が家庭を理解する、家庭が仕事を理解する。私たちがお手伝いするのは、そんな小さな一歩です。
こうした中で,電通NHK等,大企業における過労死がクローズアップされてきた。
shinnji28.hatenablog.com

「ワーク・アズ・ライフ」と「ワーク・ライフ・バランス」を繋ぐもの

上記の「ワーク・アズ・ライフ」と「ワーク・ライフ・バランス」には,両者を接続するためのヒントが必要であるように思う。
そうでないと,単に相反する矛盾するものか,価値観が異なるものとして処理されてしまう。
この両者を概念は何か。ぼくは「裁量」だと思う。
つまり,どのような働き方でも良いのだが,それを自分で決めているのか(あるいは,決められるのか)ということが問題である。
裁量が大きければ「ワーク・アズ・ライフ」も「ワーク・ライフ・バランス」も達成されるだろう。
しかし,裁量が小さければ,どちらも達成されない。
人から指示されるがまま,言われるがまま働き,抵抗する術もなく,体を壊してしまう。
「たくさん働きたい人は,たくさん働けばいいじゃないか」という理屈は,背後に働き方を自分で決めるという「裁量」があって初めて成立するのである。