本書は,教育,研究,スポーツの3つを中心に,大学におけるそれらの取組みが商品として売り出されることに警鐘を鳴らすものである。
大学の取組みが商業化することによって失われるものがあり,さりとて商業化から常に距離を置けるわけでもない,という難しさはあるとしつつ,一貫して懸念を示す論調である。
特に何度も取り上げられていたのは,アメフトやバスケの商業化であり,それを促す全米大学体育協会(NCAA)である。
近年,「日本版NCAA」の推進を耳にすることが増えたが,本場アメリカにおいても,大学スポーツの商業化に批判があることは知っておく必要があるだろう。
- 作者: デレックボック,Derek Curtis Bok,宮田由紀夫
- 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
- 発売日: 2004/06/01
- メディア: 単行本
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