松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

2017年度:全私教協第6分科会における尾白専門官との質疑応答(松宮部分)

[【お詫びと御礼】全私教協第6分科会に参加されたみなさまへ - 松宮慎治の憂鬱
標記の件について,私自身の責任において以下のとおり公開します。
こちらに責任の内容はすべて私にありますので,当然ですが,全教教協や文科省にクレームをつけるようなことはなにとぞご海容ください。
ただ,関係者の皆様におかれまして,記載の内容が不適切,あるいは記載すること自体に問題があるといったことがございましたら,ご指摘ください。

確認できたこと

・課程認定基準で配置教員等に変更はない
・イメージ図だけで言えば,「総合的な学習の時間の指導法」は,何らかの科目に含む(≒独立させる必要はない)こともありうる
・相当関係や共通開設は満たされている前提なので,確認はしない
・業績の審査は50名弱の委員で行い,期間も長期とする
・業績審査の対象とする期間は,10年である

質疑の内容

・私は事務職員なので,課程認定の具体的な内容について確認したい。特に,これだけの人数に集まっていただいたので,何かお土産を持ち帰っていただく必要があるという責任を感じている。

①相当関係や共通開設は満たされている前提なので,確認はしない

・近年,通常の課程認定のプロセスでは,「共通開設科目の取扱い」や,学位プログラムとの相当関係が大きなテーマになってきた。再課程認定において,現行の課程をそのまま申請することになると,「共通開設科目の取扱い」を守っていないケースや,学位プログラムとの相当関係が薄いケース等が含まれることが想定される。一方,今回示されている審査方法では,そこまで確認しえないのではないかと思う。これらを確認する手段として,学則や履修規程を提出させる,学位との相当関係を示す書類を提出させる,あるいは一番簡単な方法として,単純に学位の名称と免許教科を対比することもできる。どのようなレベルで確認を行うか,教えて欲しい。(松宮)
→これらについては,既に旧課程で満たされているはずなので,確認はしない。(尾白氏)
→つまり,相当関係等は満たされている前提なので,再課程認定申請のプロセスで再度確認する必要はない,ということか。(松宮)
→そうである。(尾白氏)

②課程認定基準で配置教員等に変更はない

・当初のスケジュールは,施行規則の改正 → コアカリの策定 → 課程認定基準等の改正,という順であった。しかし,現在のスケジュールは,前の2つが逆転するか,ほぼ同時になっている。このことから,課程認定基準には,一定程度コアカリを反映させるものと想定される。そうしたときに,現在のコアカリ(案)は,コアカリというよりも,緩やかな指針のように見える。一方,従来の課程認定基準は,必要専任教員数を始めとして,ミクロな縛りがある。この両者のギャップをどのように埋めるご予定か。(松宮)
→それは,必要専任教員数等に変更があるかということか?(尾白氏)
→そうである。(松宮)
→変更の予定はない。(尾白氏)

③業績の審査は50名弱の委員で行い,期間も長期とする

・通常の課程認定の業績審査では,20-30名弱の委員に担当を割り振って審査しているはずである。一方,今回再課程認定申請を行う課程は,資料にあるとおり10,000を超えており,審査対象を「含むべき事項」の担当業績に限ったとしても,通常の審査プロセスを踏襲しただけではとてもさばききれないだろう。現時点で,どのような方法を予定されているか。具体的には,同じように委員を選定して審査する方法をとるのか。(松宮)
→50名弱の委員を選任し,審査も長期間にわたって行う予定である。(尾白氏)

④業績審査の対象とする期間は,10年である

・今回,総合的な学習の時間の指導法の審査方法について,例外的に10年以上前のものを認めるとあるように,通常の課程認定と同様審査対象の業績は10年以内という理解でよいか。(松宮)
→そうである。(尾白氏)

⑤イメージ図だけで言えば,「総合的な学習の時間の指導法」は,何らかの科目に含む(≒独立させる必要はない)こともありうる

・さきほど,「新設が必要な科目」について,特別支援,総合的な学習の時間の指導法,小学校の外国語を挙げられていた。しかし,見直しのイメージ図を前提とすれば,総合的な学習の時間の指導法は「■」印で「備考において単位数を設定する科目」とはなっていない。このことから,総合的な学習の時間の指導法は,イメージ図を前提とすると,「新設が必要」とまでは言えないのではないか。つまり,何らかの科目に含むことも可能なはずではないか。(松宮)
→そういうこともありうる。(尾白氏)

要望

⑥芸術,音楽系の業績評価について

・芸術や音楽系の業績評価方法について,要望がある。芸術等の分野では,作品を作ること自体が業績であるという文化がある。したがって,ペーパーの業績が馴染まないという意見をよく聞く。審査にあたって,分野ごとに一定の共通性は必要かと思うが,芸術や音楽のように明らかに独自の文化をもつ領域については,別途業績の評価をご検討いただければありがたい。これは要望である。(松宮)
→(尾白氏,頷く)


※上記の質問を検討するにあたり,2名の方にご助言をお願いしました。また全私教協教職課程部会の皆様のご協力で,こうした環境を得られました。この場を借りて御礼申し上げます。