松宮慎治の憂鬱

タイトルは友人が考えたもので,某アニメのことはわかりません。

草野厚(2012)『政策過程分析入門』(東京大学出版会)を読了

標記の本を読了した。政策過程研究の大元の理論を確認したいと思ったからである。
本書で参考になったのは2か所である。
まず,政策過程分析でよく使われるモデルが,実証方法も含めて並んで示されていた点である。
具体的には,細谷モデルと福井モデル,アリソンによる3つのモデル,増分主義モデル,国内政治モデル,非正式接触者モデル,相互浸透モデル,スナイダー・モデル,ごみ箱モデル,政策の窓モデルである。
全体像を把握したのち,各モデルの原典にあたれるのでありがたい。
もう1つは,資料として新聞の縮刷版の収集(そののちに行うべき日表の作成)が例示されていたことである。
また,個人的に気になった資料的価値についても,次のような言及がなされている。
今後自分が用いるときにそういった指摘がきたら,ディフェンスとして引用できそうな気がする(p.72)。

問題は,新聞の資料的価値である.歴史家からは,新聞はしょせん二次資料であり,資料的価値は少ない,記事にバイアスがかかっているとの声も聞こえてくる.しかし,逆に,現代の問題に関する政策過程を再現するためには,行政の情報公開が進んでいない現状では,新聞に代わる資料を見つけることは不可能である.

政策過程分析入門 第2版

政策過程分析入門 第2版