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松宮慎治の憂鬱

'04京都橘高校卒→'08大阪教育大学卒、私立大学に職員として奉職→'17広島大学大学院教育学研究科博士課程前期高等教育開発専攻修了,そのまま後期課程在学中。とあるきっかけ(http://shinnji28.hatenablog.com/entry/2015/01/10/050000)があって、実名でブログを始めることにしました。特に憂鬱なことはないのですが、大学職員仲間がタイトルを考えてくれたので、そのまま使います。

尾形憲著『教育経済論序説―私立大学の財政』(東洋経済新報社)を読了

標記の本を読了した。
筆者は本書で,

戦前(1934-36年)の私大財政は,ノーサポート・フルコントロール

戦後(1952-70年)の私大財政は,ノーサポート・”ノー・コントロール

戦後(1970-76年)の私大財政は,サポート・アンド・コントロール

であると整理ししている。
戦前(1934-36年)の特徴は,学費依存,文科系の学部学科への依存,私大の都市集中というものであり,にもかかわらずその結果は少数エリートの創出であったという。
また戦後(1952-70年)の特徴は,戦前(1934-36年)の特徴が変わることなく,国家の関心だけが(少数エリート養成の養成という観点から)遠のいたというものである。
その後,戦後(1970-76年)では,私大の質的な位置づけが不正確なまま経常費補助がはじまったとされ,「公共性」と「私事性」の矛盾を抱えたまま,助成による「誘導」ないし「調整」によって,私大が国家の一元的な包摂の下に組み込んでいくのではないかという警鐘が鳴らされている。