松宮慎治の憂鬱

このブログの情報は古く,今後更新しませんので,特に教職課程関連の参照元とすることは避けていただければと思います。ご迷惑かけます。2023.2.19

日本高等教育学会における追手門学院の学生のホスピタリティ

この土日、日本高等教育学会@追手門学院大学に参加していたわけであるが、出迎えた学生スタッフに驚いた。
たとえば、研究発表の各部会では、開始前に必ず1人の学生が前に立って、ベルを押すタイミング等を説明された(「〇〇学科の誰それです。ベルを鳴らすタイミングについてお知らせします」)。
司会ではなくスタッフの学生がこのようなことを説明する学会は見たことがない。短い説明のあとに拍手がないのが不思議なくらいであった。
また、部会の部屋には2-3人が常に控えており、温度調節や資料配付などをされていた。
資料配付についても、ふつうは入室した際に机の上に置いてあるものを勝手にもっていくものだが、私が出ていた部会では「資料はその都度お配りします」と言われ、発表と発表の合間に個別に配付された(自分は座って待っているだけ)。
食堂やバスの案内等に立っている方も、何かを問われる前に自ら積極的に声をかけていらした。
帰り際、私は停車しているバスに乗らずにあえてベンチに座って待っていたわけであるが、発車時間が近づいた時に「バス大丈夫ですか」と声を掛けてくださったりした。

これまで、学会はもちろん全私教協のような大規模なイベントごとにも、数多く参加してきた。
そのたび、さまざまな学生アルバイトと接してきた。
その上で、今回の追手門学院の学生のみなさんのホスピタリティが1番であったと断言できる。
いや学生アルバイトのみならず、教職員による出迎えと比較しても、彼らの方が上であった。
これは追手門の彼らが出来すぎたということであって、これまでのケースがダメだった、ということでは当然ない。
ただ、こちらとしてはそういった熱量あるホスピタリティを期待して参加したいるわけではないので、ある種少し引いてしまう部分(そこまでやらなくても、というような)も正直に言えばないではなかった。
とはいえ、驚きつつも、なんか嬉しい、少なくともそれほど悪い気はしないという感想を参加した方々も抱いたのではないか。
追手門学院では愛媛大リーダーズスクール(ELS)を継承しているので、多分そこの学生さん中心で取り組まれたことではないかと予測する。

自分も、昨年は教育目的から教員免許状更新講習の受付を学生にさせるということをした。
教員免許状更新講習の受付を学生さんにお願いした結果 - 松宮慎治の憂鬱
だから、なんとなくわかる。
賛否両論あると思うが、本学や追手門学院さんに入学するような学生には、こういう活動が本当に力になるのだ。
いいお迎えをして参加者に喜んでいただく、ということももちろんあるが、そのことを目指すという営為それ自体によって、学生たちの力が伸びるのだ。
誤解を恐れずにいえば、このように大きな学会で知らない学外の方がたくさん来るような場は、教育的には「利用価値」が非常に高い。
そして、こういった教育のための場作りこそが、大学としてもメインの価値になってくる。
追手門には職員の友人もいるので、正直「やられた」と思った2日間であった。