ネットワークビジネスに勧誘された話をします。
やはり学生と社会人のギャップは、ネットワークビジネスに勧誘され始めるということが一つあるのではないでしょうか。
何度か友人とネタにして笑ったことがあります。
とはいえ、実際にハマってしまったという話を又聞きしたりすると、全然笑えません。
それくらいよくできているビジネスモデルなのでしょう。
突然ですが私はある時友人に誘われて3対3の合コンに行きました。
私の視点では、自分のその友人以外は全員初対面という状況です。
いつのことか覚えてませんが、たぶん2年くらい前でしょうか。
その友人自身はこのネットワークビジネスに噛んでいるわけではありませんでした。
しかしかながら、結論を言うと彼が連れてきた男側のうちの1人が、ネットワークビジネスにハマっている人でした。
仮にKくんとしましょう。
Kくんの第一印象は、普通にいい人だなというものです。
「今度フットサルいこうよ〜」なんて誘ってきたりして、気軽にいいよ〜なんて言っていました。
最初におかしいなと思ったきっかけは、謎のパーティに誘われたことです。
場所は大阪の福島です。行ったところ、うまく言えないけど変な空気がありました。
最後にジャンケン大会をして景品をもらう、というようなイベントもありました。
その帰り道で、ひたすらロバート・キヨサキの『金持ち父さん、貧乏父さん』の本を読むように勧めてきたり、毎日名言を送ってくるサイトに登録するよう勧めてきました。
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そうしたことを好意的に受け止められるのは、自分と同程度かそれ以上本を読んでいそうな人だけです。
決定的だったのは、「すごい人がいるから会ってほしい」と言われたことです。
それは同い年くらいの女性でした。仮に名前をMちゃんとしましょう。
私はKくんから、「Mちゃんっていうすごい人がいるから会ってほしい」と言われたので、毒食わば皿まで、といった心もちで、即決で会うことを決めました。
その場でMちゃんからは、次のようなことを言われたのを覚えています。
「今の仕事に満足しているの?」
「夢はあるの?」
「どんな本を読んでいるの?」
これに対して、私は自分なりに誠実に答えました。
仕事に満足しているかどうかはわからないが、ベストは尽くしたいこと。
「夢はあるの?」というのは問い自体がおかしくて、ぼくらはもう大人なのだから、今が夢の到達点でなければならないと思うこと。
自分の心の内側を拡げるために、難しい学術的な本だけでなくて、かつて自分が好きだった本、たとえば山本周五郎の著作等を積極的に読むようにしていること。
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「今は夢のために資金を貯めている」とも。
今思えばあれは、ネットワークビジネスのことだったのでしょう。
そして、Kくんはたぶんネットワークビジネスにおいて、Mちゃんの子だったのだと思います。
帰りの電車でググりました。
キーワードは、「金持ち父さん貧乏父さん マルチ 福島」です。
これで出てきますので、関心のある方は調べてみてください。
私は大学の職員をしていますが、学生さんの中にもハマってしまう子が結構いるみたいです。
ハマってしまう子は、おそらく純粋すぎるんだと思います。
そして、何か満たされないものをもっているときに、ハマってしまうのだと思います。
一度ハマってしまった人に抜け出してもらうことは、他者の介入では難しいです。
どうか、この手のネットワークビジネスにハメられる若い可能性が一人でも減りますように。