プレゼンの練習はしていない。
シミュレーションは脳内でするが,リハーサルはしない。
基本的にぶっつけ本番である。
こんなことでは,「いつかとんでもない失敗を犯すのではないか」と思ってきたが,今のところなさそうである(と,自分では思っている)。
なぜなのか,と考えてみて,気づいたことがある。
それは,
本番が一番の練習になる
という事実である。
というのも,本番を超える練習というのは,実際のところなかなか難しいのである。
いくら入念にリハーサルをしたとしても,リハーサルはしょせんリハーサルに過ぎないので。
たとえば本番では,リハーサルでは起こり得ないアクシデントが急に起きたりして,その場で臨機応変に対応しなければならないことがしばしばある。
このとき,入念にリハーサルをしていると,臨機応変に対応することが難しくなる,という危険性も一方で生まれてしまう。
想定外のことが起きると,フリーズしてしまう可能性があるのだ。
想定外を作らないためには,もともと想定というものをしない,というのが一つの解になりうる。
以上のことから,プレゼンがうまくなるには,たくさん本番をこなすということが近道のように思う。
ただし,1回1回は絶対に手を抜かず,全力でやるのがその前提である。
そうすると,また次の声がかかるようになって,さらにトレーニングが積める,という正のスパイラルに入れる。
もちろん,仮にいま「英語のプレゼンをしろ」と急に言われたら,やはりそれは死ぬほどリハーサルをせざるをえない。
日本語であるとか,自分の仕事に関連するであるとか,一度でも同じ経験があれば問題なさそうであるが,そうでなければぶっつけ本番は厳しい。
少なくとも,リハーサルなしで臨もうとは思わない。
このため,「練習はいらない」というのは,あくまでも自分の慣れている範疇に限られるようにも思われる。