朝日ネットさん主催の標記のセミナーに教員と参加してきました。
教職課程では、4年次後期の「教職実践演習」という科目で履修カルテ(いわゆる学修ポートフォリオ)の活用が義務づけられています。
本学では今のところこのポートフォリオを紙で実施しているのですが、紙だとなかなか効果的な活用が難しいのが現状です。
したがって、なんとか電子化できないだろうかということを検討しています。
そうした検討の流れの中で、本セミナーに参加したということです。
以下のとおり、内容のメモを記載します。
名 称:manaba活用ミニセミナー~教育コンテンツをどう活用していくか~
日 時:平成27年2月6日(金)14時30分~16時50分
ポイント
・manabaは7年間で220大学の導入が進んでいる
・manabaが教育機関での活用について、具体的な実践事例を知るセミナーとなっていた
・新聞記事のデータベースとオンラインでネイティブの添削を行うe-learningと、全く別の分野での活用事例が紹介された
成果
・本学の教職課程で導入を検討しているmanabaについて、多様な活用方法があることが理解できた
所感
manabaは学修ポートフォリオとしての利用がサービスの中心であると思っていたが、manabaを鍵として様々な活用方法があることを知った。特定のサービスから範囲を広げることで、プラットフォームとしての強みを出そうとしているのではと感じた。
教職課程の場合は、履修カルテの活用が義務づけられているので、こうしたLMSの導入は不可避である。新学部での先行活用事例も踏まえながら、教職小委員会で議論を深め、再度次年度の予算要求のテーブルにのせたい。
内 容
①第1部・基調講演「新聞記事の活用方法と事例紹介」藤田篤氏(朝日新聞社データベース事業部)
●新聞とデータベース
・記事データベースは、時系列で事象を追える(タテ軸)、地域の垣根を越えられる(ヨコ軸)、場所をとらずに検索できる(新機軸)という3つの良さがある
●大学における実践
・愛知淑徳大学では、「日本語表現講座」に力を入れており、グループ発表前の情報収集の段階で記事データベースを利用している
・滋賀県立大学の人間文化学部、丸山真央先生の授業では、社会的な争点に関する基礎知識をデータベースの活用によって得ることを目的の一つにしている
・青山学院大学法学部、赤間聡先生の授業では、法情報リテラシーお講座で必要な法律の情報を自ら検索できるよう指導している。結果として情報を整理しプレゼンする力が身についているという評価をもらっている
②教材紹介「朝日新聞デジタルforアカデミー」大西氏(朝日新聞デジタル営業センター)
・「朝日新聞デジタルforアカデミー」はmanabaのオプション契約で利用できる
・この契約では、manabaのIDで朝日新聞の記事データベースと朝日新聞の電子版が利用できるようになる
・デジタル版の特徴として、地域面に閲覧の制限がないことが挙げられる
・利便性の違いが学習意欲の差に直結するので、利便性を上げることに注力している
③第2部・基調講演「IELTSの概要と教育機関での活用事例について」(公益財団法人日本英語検定協会)
・今年度から、英検を合格不合格だけではなく、4,000点満点でスコア化する取組みを行っている
●教育機関との連携による取組み事例
・アカデミック系の英語力を測る「IELTS」では、特別会場受験団体として多くの大学と連携しながら学内での試験を実施している。目安として20名以上の受験者がいれば実施が可能である
・また、東京大学、国際基督教大学、大阪大学、名古屋大学では語学力のアセスメントとしてIELTSを利用としている。また、全国約50の大学では入試要件にIELTSを取り入れている
・大学だけではなく、自治体や国家公務員総合職試験でも活用されている