読書(大学)
発行は2月であったが,買うだけ買って拝読していなかった標記の雑誌を読了した。 「強い私大50 危ない私大100」というところを拝見して,やはり医学部をもっている大学の病院収入と,法人単位の会計を統制しながら,学校(大学)単位のパフォーマンスを描く…
標記の本を読了した。 本書は,城西大学の前理事長が学園を乗っ取られたことを報告したルポである。 片方だけのお話を全面的に信じることはもちろんできないが,大学関係者としてこうした事態は想像できうるな,と思いながら読んだ。奪われた学園作者: 水田…
標記の本を読了した。 政策の効果を測定する方法について,計量経済学の視点から丁寧に解説されている。 Stataの勉強をしつつ読んだが,実際のところソフトの使用方法はほとんど明記されていない。 Stataを使い慣れた頃に舞い戻るのが良いのかもしれない。計…
標記の本を読了した。 本書は,パネル・データ分析の入門書として結構前に友人から紹介いただいたが,積読していたものである。 ありがたいことに広島の研究費でもっとも高いバージョンを購入いただいたので,実際に触ってみた。 SPSSからRに移行しなければ…
読後の感想 標記の本を読了した。最近はうまく貢献できていないが,大学行政管理学会にお世話になってきた自分は買って読まねばなるまいと思ったのである。 大学行政管理学会の「重鎮」9名による回顧録が収録されている。 おそらくこの手の本によくある批判…
本書は知日家の社会学者ロナルド・ドーアが自身の日本のかかわりの歴史を振り返るとともに,近年の日本の体制を批判するものである。 批判の対象としては,「株主主権」のコーポレート・ガバナンス,官僚制度改革,アベノミクス,外交等,偶然にもごく最近に…
標記の本を読了した。 本書は,社会学の方法,概念構成(ミクロ社会学,メゾ社会学,マクロ社会学),命題構成(メカニズム,トレンド)の3部建てで,社会現象を分析するための「力」を提供しようとするものである。 項目としては70あり,それぞれが2ページ…
標記の本を読了した。 本書は,教養主義,ナチス,旧制高校,東京帝国大学独文科などをキーワードに,ドイツ文学者を中心とした文学研究者のメンタリティを描いたものである。 自分にはやや難解であったが,ドイツ文学者が戦中・戦後にどのような葛藤の渦中…
標記の本を読了した。 社会学とは何で,いかなる概念から構成されているかを平易に紹介した,(おそらくは)大学生を主要ターゲットとしたテキストである。 特に印象に残ったのは,社会学でいう現代というものが,行き詰まりつつある近代とまだ訪れてはいな…
標記の本を読了した。 日本の大学で働くものの一人として、ここ数年間、私の頭を去らないのは、大学の現状はこれでよいのかということである。教育の内容も充実していないし、大学や学生の数が多いわりには、世界的な研究の成果に乏しい。そのほか、人事の面…
標記の本を(十分ではないのだが)読了した。 自分が特に精読したかったのは,組織の経済理論の「新制度派のアプローチ」(pp.46-148.)である。 本書で示されている新制度派経済学のアプローチは,(1)プロパティー・ライツ理論(2)取引費用理論(3)プリ…
標記の本を読了した。 本書は企業の生存(寿命)と多様性(多角化)について経営学のアプローチから論じるものである。 用いているのはイベント・ヒストリー分析は,経営学の分野では組織生態学における,組織の死亡率を扱う研究で用いられてきたらしい(p.7…
標記の本を今更ながら読了した。 本書では「戦略ではないもの」(p.109)を抑えた上で,戦略(「持続的な利益」p.163)を考えるという構造をとっている。 その前提として,競争戦略の課題は「 競争があるにもか変わらず儲かるという不自然な状態」(p.111)…
標記の本を読了した。 本書は早稲田と慶應の経営について,資金の調達と配分を歴史的に考察しつつ,それらが教育機能の発展といかなる因果で成立しえたのかを実証したものである。 対象の時期としては「明治後期から大正期」が設定されているが,これは「創…
標記の本を読了した。 本書の問題意識は,「日本にはブレークスルー(革新的・独創的)の科学研究のシーズが生まれているのに、育てられていない」(p.4)という一言に集約されよう。 その上で,ブレークスルーのシーズを産む場所としては,分野の最先端と,…
標記の本を読了した。 本書に通底しているのは学校で当然と考えられていることを問い直す(「教育の「当たり前」を問い直す」)ことである。 テーマとしては初等中等教育を基点としつつ,大学への進学(学力)やいじめ,少年犯罪等,学校や若者を取り巻く身…
標記の本を読了した。まさしく「日本一やさしい」と思う。 第1部が準備編,第2部が条文編,第3部が判例編となっており,ステップアップしながら学習できるようになっている。 自分の仕事に使うことを考えれば,第2部までで十分であった。ところで,ぼくは以…
新制度論の理解を深めるために,標記の本を読了した。 日英の官僚制改革の比較分析を行っており,方法論として新制度論を援用している。 本書の冒頭で提示されている新制度論の分析枠組みは,Schmidt(2010)による合理的選択制度論,歴史的制度論,社会学的…
標記の本を読了した。 本書では政治学を素材に因果推論の基礎基本が解説されているが,政治学に全く関係のない分野の人が読んでも勉強になるよう設計されている。 とりわけ, 第4章 推論としての記述 第5章 共変関係を探る:違いを知るとはどういうことか 第…
標記の本を読了した。 本書はアメリカに留学し,アメリカで研究を行っている筆者が,新自由主義的な公教育を批判し,日本への警鐘を鳴らすものである。 取り上げられているのは,1980年代,『危機に立つ国家』以来のアメリカにおける新自由主義的教育改革が…
標記の本を読了した。 本書は,「専門性開発を支援する目的で、教師(を目指す者)を教えたりコーチングしたりするすべての者」(p.20),すなわち教師教育者をめぐる先行研究レビューであり,国際比較研究である。 レビューは,教師教育者の(1)専門職とし…
標記の本を読了した。 本書は,歴史学者であるクリストファー・ラッシュが『大衆の反逆』になぞらえて,民主主義を脅かしているのは大衆ではなくエリートであることを喝破したものである。 その分析視角として,社会移動と能力主義,コミュニタリアリズムと…
標記の本を読了した。 本書は,日本大学国際関係学部の学部長が学部を私物化し,専横的な運営を行ったことの告発本である。 もちろん,一方だけの主張を聞いて頭から鵜呑みにすることはできない。 しかし,大学組織では本書で書かれているようなことは十分起…
本書は,「若者の教育とキャリア形成に関する調査」( Youth Cohort Study of Japan 2007-2010, YCSJ)による,2007年4月1日現在で20歳の若者の5年間について量的・質的調査にもとづき,教育ないしキャリアの中での若者の移行と危機を描いたものである。 最…
こちらも昨日に類似して,野村證券のアナリストの執筆である。 第2章では大学単体ではなく,学校法人をグループとして考えた財務戦略が述べられており,興味深い。 自分は大学単位で分析することが多いが,経営視点では法人単位の分析が重要である。本当は。…
標記の本を読了した。野村證券のアナリストが経営の観点からアメリカの財務を捉え,日本に紹介する翻訳書である。 基本的にはアメリカの理事会が経営判断をどう行うかについて,財務面から検討を重ねている。なので,投資に寄ったことも書いてある。 個人的…
標記の本を読了した。以下の本の後継書である。 shinnji28.hatenablog.com第1章ではまず,高等教育システムの多様性と低学力学生への対応について概説する。 前者については,マス型高等教育の成熟プロセスと多様性の国際比較を行っている。 具体的には,多…
標記の本を読了した。 第1章では,フンボルト理念とイノベーション圧力の葛藤が描かれており,これを克服しうるものとしての生涯教育や継続教育が提示されている。 具体例と示されているのは,ルーティーン組織から切り離されたプロジェクトグループである。…
標記の本を読了した。平成25年改正法対応版である。 この前のバージョンが出版されたときに買ったのだが,その時は全く歯が立たなかった。 しかしながら,今回はスラスラ読めた。 学校法人会計の勉強など全くしていないのに,何が違うのか……。 企業会計との…
かなり今さらなのだが,標記の本を読了した。 2年くらい,読まねば読まねばと思ってようやく読めた。 しかし,内容的には結構読むのがつらい。 冒頭の小林先生による解説がもっともわかりやすい。 ディシプリンの内的論理で研究の方向や進め方が決まるのがモ…